Kaien就労移行支援でプログラム開発を担当している近藤です。
数十を超える職業訓練プログラム 発達障害の特性が自然にわかる仕組みになっています
当社では発達障害の方に特化した職業訓練を日々開発しています。これまで人事、経理、総務、営業、清掃、倉庫内作業など数十(もしかしたら100以上)の仕事を体験できるプログラムを作り出してきました。いずれも、各種仕事を体験しながら、発達障害の人が苦手なコミュニケーションや客観視も向上できる工夫が凝らされているものです。
先週から「人事シリーズ 採用担当」をリリース。2週間かけて採用担当として、書類選考や面接での評価を行いながら、だれを選考で通過させるか、面接の結果採用するか、のお仕事を体験してもらっています。
新作プログラムを画像を交えながら紹介します
人の振り見て我が振り直せ
今回のプログラムの狙いはどうしても客観視の弱い発達障害の人達が、実際の採用試験にのぞむときにどういうポイントを見られているか、職業訓練の仕事を体験しながら自然に理解してもらうことにあります。実際、訓練生からの満足度は高く、新作プログラムとしては上々の出来かなぁと感じています。
利用者の皆さん(当社では訓練生と呼んでいます)からのフィードバックや感想をご紹介します。
- 選考者と応募者という立場が変わると、履歴書の見方が変わりました。学生時代をどう過ごしたかよりも、今現時点での常識であったり、志望動機が大きいと感じ、これからどう自分が履歴書に書いていくかの参考になりました。また、グループ内での話し合いが円滑にできた為、とても実りがありました。
- 採用選考は人によって応募者の印象が変わっており、ここから決まった人数を絞り出すということでこれまでやってきた業務の中でも最も難しいと思う。新入社員が何かトラブルを起こしたら、社員本人のみならずそれを採用した人事部全体にも責任がのしかかってくるので大変だと思う。
- 採用選考の訓練を通じて、書類作成時にも担当者に(受ける)(受けない)パターンの書き方が見えてきました。長所や職場で何をなしたかなどの具体性のあるものは(受ける)、抽象的で根拠に乏しいものは(受けない)などがわかりました。
- 週替業務では自分の考えや重視する点などを明確にして書類選考の通過者を選ぶことができました。採用業務には憧れを抱いており興味があったのですが、書類選考の時にかなり神経を使ってしまい、数字を扱う時以上に疲れてしまったので、自分は数字を扱う方が向いているかなと思いました。
- 人事として選考をやってみて、選考を受ける側も大変ですが、それと同じくらい選ぶ側も相当な神経を使っているんだなと知って、勉強になりました。履歴書に書いていいこと悪いことが自分なりに分かったので、今後の参考にしたいです。
- 採用不採用の意見が一致しない場合の意見のすりあわせに難しさを感じました。対象者の得点が採用のボーダーラインだった場合は、繰り上げて採用にすればよいためさほど難しくはなかったのですが、他の方は一押しでの人であるのに、自分が付けた点数は低く、採用にすることに抵抗がある場合は、お互いに納得感を持てる方法がスムーズに思いつかず、歯がゆかったです。一方で、そのように大きく意見が食い違うことがあるという事実は面白いと感じました。
こうした職業訓練が次々に体験することで、「働く力」と「自己理解力」の両方が向上ができるのがKaienの特長です。もちろん職業訓練だけがKaienではありません。キャリアカウンセリングや書類作成支援・面接練習、ビジネススキル(コミュニケーション、社会スキル、微細粗大運動)などが合わさって就職にいたるわけで、他にも様々な工夫が詰まっています。ぜひ以下の関連ページをクリックして当社の特長をより理解して頂ければと思います。