Kaienは就労移行支援やガクプロで、今数えたところ少なくとも250種類以上のプログラムを提供しています。
職業訓練だけではないですが、職業訓練に限っても相当な数です…。
あまりにも珍しい職種過ぎてお蔵入りしたプログラムも数しれず…。
積み上げ式の職業訓練…ではない!!
とはいえ、職業訓練って、歴史は古く、発達障害の就労支援ではなくても、もっというと障害福祉ではなくても、古今東西たくさんあったと思います。
Kaienの職業訓練は何が特徴なのか?他とは違うなぁと思っていたのですが、自分たちで作っているのに、他社や過去事例との違いが上手く伝えられませんでした。
それが、今、クリエイティブコースという下記のプログラムを改変していて、ようやく気づけたことがあります。
それが「積み上げ式ではない」ということです。
積み上げ式の良いところもある
積み上げ式の良いところは、学校のお勉強と一緒で、抜けもれなく進めるところですよね。
また一つ一つ行くので達成感を味わいやすいということもあるかもしれません。
しかし一度躓くと、次の段階に登れないことが多いので挫折しやすい…。
またはじめは怒涛の基礎講座になるので、実践的なものが味わいづらいということがあると思います。
Kaien式は実践式?
気づけば、Kaienのほとんどのプログラムは積み上げ式ではないのです。
予備知識ゼロでも、これまでの特定の職歴がなくても、ほぼ誰でもその仕事を体験し、力をつけていくことが出来るのが特徴だと思います。
今まで採用アシスタント業務をしていなくても初日からそれなりに体験できるし、検品業務をしたことがなくても始めからすることがあり、かつその後もステップアップが出来る仕組みになっている。
実践式というべきか、ランダム式というべきか、そういう特徴があります。
もちろん抜けもれなく学びづらいデメリットはあるのですが、挫折しづらく、かつ実践的なのですぐに職場で活用しやすい。
Kaienの訓練生が職場実習に行くと、Kaienでの作業ととても似ていて安心できました、的な感想を言ってくれるのですが、おそらくKaien式の強みが出ているのだと思います。
Kaien式に作るのは結構難しい
でもこの方式で職業訓練のプログラム作成は結構難しいです。
知的なレベルや理解のレベルが激しく分散している母集団に対して、それなりに達成感を感じてもらいながら体験して貰う必要があるからですね…。
当社のクリエイティブコースはまだまだ積み上げ式が多いのですが、いま徐々にKaien式に変えています。
HTML・CSSのウェブ作成やVBAなどの業務効率の手法を、多くの方が挫折なく実践的に習得できるように、コツコツ作り上げていきたいと思います。
文責: 鈴木慶太 ㈱Kaien代表取締役
長男の診断を機に発達障害に特化した就労支援企業Kaienを2009年に起業。放課後等デイサービス TEENS、大学生向けの就活サークル ガクプロ、就労移行支援 Kaien の立ち上げを通じて、これまで1,000人以上の発達障害の人たちの就職支援に現場で携わる。日本精神神経学会・日本LD学会等への登壇や『月刊精神科』、『臨床心理学』、『労働の科学』等の専門誌への寄稿多数。文科省の第1・2回障害のある学生の修学支援に関する検討会委員。著書に『親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ』(河出書房新社)、『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版)、『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房)。東京大学経済学部卒・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修了(MBA)。星槎大学共生科学部 特任教授 。 代表メッセージ ・ メディア掲載歴