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1. KaienとTEENSのニュースレター 今月号から分割発行
これまで一つのニュースレターで大人向けと子ども向けの情報を混載してまいりました。創業当初から発行し続け、ひとつのニュースレターに記載する情報量が多くなりつつあり、また昨今大人向けの発達障害*がクローズアップされる一方、子ども向けの情報が隠れがちだと当社では感じるようになりました。このため、皆様に読みやすい情報を提供することや、子ども向けの内容を充実させるため、今月から2つのニュースレターにわけて発行することにしました。
これまで登録していただいた方には2通のメールが届くことになります。購読を希望されない場合はメール最下部にあるリンクから登録解除をお願いできますと幸いです。なお、大人向けにも子ども向けにも必要と思われる情報は重複して記載する予定です。
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2. Kaien合同面接会を実施
障害者枠の就職活動で大きな役割をしめる合同面接会。企業が一堂に会するため求職者にとって参加しやすいだけでなく、企業側も多くの人を同時に見られるため効果的な採用が可能です。当社でもこれまでハローワークなどの合同説明会を利用して訓練生の就職につなげていました。一方で発達障害を理解した求人はまだ少なくミスマッチが起こる懸念も多くありました。
そこで当社の事業にご理解を頂いている企業をお呼びし、当社主催の発達障害者のため合同面接会を1月に開催。10社以上が参加しただけでなく100近くの面接をマッチングすることができました。今後も発達障害の特性を活かしたい企業と、自分の持ち味を活かして働きたい方々の架け橋を果たしていきたいと思います。
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3. 今月のメディア・講演情報
2か所で講演したほか、昨夏講演の資料が公開されました。
講演
- 01/19 和光学園中学校 共同教育を考える懇談会(東京・町田市)
- 01/30 厚労省 平成26年度 発達障害者就労支援者育成事業 セミナー(広島・広島市)
資料公開
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4. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします
代表取締役の鈴木です。ニュースレターの登録時や説明会の申込みフォームなどでお寄せいただいたご質問、ご意見にお答えします。
<発達障害の専門医>
Q1. 現在、精神科に通院中です。発達障害の疑いをもっていますが、大人の発達障害はどこで診てもらえば良いのか分かりません。病院等の検査機関も紹介してほしいです。
当社は医療機関ではありません。このため診断はできませんので、個別相談の場でお勧めのクリニックをご案内するのみになっています。また発達障害者支援センターなどに問い合わせるとお住まいに近い地域でしっかりと診断をしてくださるクリニックをご紹介いただけると思います。ネットで調べてもたくさんのクリニックが見つかると思います。
<適職・天職>
Q2. 適職診断などの相談にのっていただけるのでしょうか?
はい。適職の相談には常にのっています。しかし通常の適職検査や適職診断とは当社のそれは少し異なると思います。Kaienは色々な仕事を少しずつ体験しながら適職をご本人に納得してもらうアプローチです。遠回りの方法を取るには以下のような理由があります。
当社では簡単なテストや心理検査で適職がわかるというものでは無いと思っています。「適職診断」は世の中に数多く存在していますが、それでわかるほど世の中の職種は単純ではなく、まっすぐいうと「適職診断」なるものは、客寄せの道具に過ぎないと私個人は思ってすらいます。色々と仰々しく適職分析をされていますが、複雑な数式や統計データを使わなくても、見る人が見ればその人にふさわしい仕事は概ねあっさりと数日一緒にいれば伝えられる内容だとも思っています。
「適職」を強く求める人にお伝えしている内容は2つあります。まず一つが、「天職」のような適職が見つかる例は少ない。つまり、生涯かかっても天職に巡り合えない人がほとんどだということです。赤い糸で結ばれた職種などそもそも数十年という時間軸では巡り合えない可能性があるため、Bestではなく、そもそも自分が手の届く範囲でBetterを探していく形になります。また二つ目が、今の時代は同じ職種ですら中身がどんどん変わります。例えば同じプログラマーという名前でも10年20年前と今のプログラマーは求められる能力・特性が変わってきています。適職と言っても徐々に合わなくなっていく可能性を常にはらんでいます。
というわけで、どうやったら適職がわかるのかというと、最終的には様々に味見をしながら自分の特徴を理解し、職種に詳しい人のアドバイスを受けながら探していくことだと思っています。このため当社では簡易テストなどはせず、数か月いろいろな仕事を体験することとその振り返りの相談の場を設けることにしています。また常に同じ職種でも仕事の中身は変わるため、変化に追いつける仕事術、をお伝えすべきだと思っています。
<企業の雇用状況>
Q3. 障碍者雇用に発達で入れてくれる企業は障碍者雇用の何パーセントでしょうか?給料の点で障碍者雇用者は企業から買いたたかれるのでしょうか?
発達障害という統計は実はハローワークでは持っていないはずです。(※一般枠で就職している発達障害の人のうち障害をオープンにしている人は統計がありますが、それ以外は”精神”の統計に入ってしまうため、障害者雇用に占める発達障害の割合はわかりにくくなっています。しかし就労移行支援を使う人の障害別割合をみると、うつなどの精神障害の4分の1程度が発達障害だと思われますので、それを参考に当社では考えています。)
率直に言って、まだ現段階では、発達障害だから入れるという企業はあまりなく(ただしないわけではありません。それが当社が創業した5年前との変化です)、その企業にあった人ならばどの障害でも受け入れると、少なくとも表向きには、考えている企業がほとんどを占めると思われます。
二つ目の質問である、障害者雇用では買いたたかれるかという点。実は少なくとも首都圏では障害者枠は売り手市場になりつつあり、つまり障害者枠で働いたほうが一般枠で働くよりも高給になれるケースが増えてきていると思います。制度の歪みではありますが、現実問題、今障害者が買い叩かれるというのは事実とは異なると言い切ってよいと思っています。
<やる気の問題か障害特性か>
Q4. 昨年3月高等専門学校卒業。自立という概念が持てないのか進学、就職について促しても「わからない。」と気疲れするようでそのまま寝てしまい話しができません。又「障害者枠雇用」については拒否しています。Kaienについても同様ですが進学や就職したい気持ちもあるようですが自ら調べたり行動するつもりはないようです。友人は皆進学、就職していますが なんとも思っていないようです。今後自立就労に対してご指導お願いしたく連絡しました。
何とも思っていなかったりやる気がなかったり、という可能性ももちろんあります。一方でそもそも自分がどう思っているのか上手に表現できなかったり、やる気はあるのだが具体的な方法がわからず周囲からは焦りが全く見えなかったりの場合も、発達障害の場合は多くあります。まずは周囲の方が選択肢として、次にとるべき行動を非常に具体的にいくつか見せてあげるのが良いと思います。どんな人でも自由記述欄のように人生を設計していくのは難しいですが、選択肢になると分かることが多いです。多くの人は選択肢を自分で発見できますが、発達障害の人は自分で作れないことがあるということです。当社につながっていただければそのあたりも含めてアドバイスはしておりますが、できるだけ早期に、つまり自分の特性や状況を否定する前に来ていただければ本当はありがたいです。凝り固まった後ですと、時間がかかるケースが多くなるためです。
<Kaienの就労支援>
Q5. パニック障害を持っていて通所に心配があります。訓練開始の時間と終わりの時間を見つけられなかったので、教えて頂きたいです。定着支援に関して、他の就労移行支援事業所だと、半年で地元の公の機関に移行されるとありますが、こちらではどうでしょうか?
就労移行支援へのご質問だと思います。開始は9時30分、終了は15時30分。ウェブサイトは以下に詳しくあります。定着支援について。こちらは半年を一つのめどにしていますが、それ以降も必要に応じて行っています。特に“呑み会”と“SNS”は永年で使っていただけます。
<ガクプロ>
Q6. 自宅が静岡県で遠いのですが、ガクプロに年に数回の参加は可能ですか?静岡県にはこのようなものが無いので、主治医に勧められ参加します。
おそらく全国でガクプロのような、発達に凸凹のある学生向けのプログラムは当社だけだと思います。長期休暇期間だけの参加をこの春から受け入れることになっています。詳しくは体験セッションや利用説明会の時にご相談ください。
Q7. アスペルガーの大学1年の息子を持つ親です。高校生の時に、受験を大きく捉えすぎ、強い予期不安から二次障害の鬱になりました。志望校を下げて、無事大学生にはなれました。昨年4月に上京し、前期はやる気があったのですが、次なる不安の就職を考えた為か、自分には無理だと言い出し、どうせダメだからと後期からは学校も含め生活全般のやる気を無くしております。発達障害でも将来を悲観する必要はないし、仕事もあるということを親が説明したいと思っております。その為に、情報が欲しく説明会に参加しようと思いました。就職以前に、大学生活が無事やっていけるかも大きな問題です。御社のガクプロからお願いしたい心境ですのでそちらの説明も希望いたします。
頂いた状況を読む限り一人で暮らし続けるのはやや難しく感じます。生活のサポートもしっかりとしてくれるところ、就職はもちろんですが、まずは日々の暮らしをみてくれる場所を探すことが良いかと思います。あるいは少しでもご本人の負担を軽くするためにお金を払っても家事代行サービスを入れるなどが選択肢に入ってくると思います。
仕事を選ばず、障害者枠も視野に入れれば、毎日来ることができる限り、当社経由での就職はほぼ全員ができています。換言すると、毎日来られない人だったり、続かない状況になったりするのが一番厄介な状態です。ガクプロに参加いただければ居場所としても利用いただけると思いますし、楽しく生き甲斐のように参加している学生が多いですので一気に状況が好転するかもしれませんが、やや希望的観測にならざるを得ません。まずは生活面の安定を目指していただくのが良いと思います。
<Kaienの地方展開>
Q8. 愛知県は人が均質である事を求められる厳しい社会です。故に社会から弾き出され苦しんでいる発達障害者がたくさんいます。愛知県での活動を視野に入れていただければ幸いです。
Q9. 兵庫県に住んでいるので利用説明会には行きにくいのですが、一度は参加しないとだめなのでしょうか? 本人は現在在職中ですが転職を希望しています。兵庫、大阪あたりで転職先の紹介をしていただけますでしょうか?
Q10. 現在子供が東京の専門学校に通っているため、近日中にお伺いする予定でいますが、将来県外への事業展開は予定されていますか?
今のところKaienのサービスを地方に展開する具体的な計画はありません。が、3月に池袋事業所を開設すると、大人向けの拠点だけで5か所目となり、次のステップとしてそろそろ首都圏以外を考えないといけない状況だと思っています。その際は大阪・名古屋のどちらか、あるいは両方となると思います。具体的な計画になりましたら、利用説明会や採用活動などの告知となりますので、お待ちいただければ幸いです。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
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