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Decobo通信 では当社のノウハウをお届けしています。Kindleや冊子で購入できます。
- 第1号 特集「10代の発達障害」
- 第2号 特集「発達障害と間違えられやすい症状」
- 第3号 特集「発達障害者(児)の進路・就職」
お求めはKaienオンラインショップ から。
1. 発達障害(含・疑い)の大学生向け『ガクプロ』が新宿にも 今月末オープン予定
これまで秋葉原(ガクプロ本部)でのみの開催だったガクプロ。利用される方が増え手狭に感じることが多くなったため、新宿でも開校することとなりました。8月末にオープン予定です。
ガクプロ新宿は西新宿7丁目に設置します。新宿駅から徒歩圏内です。当社の既存オフィスであるKaien/TEENS新宿からも歩いて5分ほどと利便性が高くなっています。
ガクプロを希望される方はまずは利用説明会か体験セッションにお越しください。
<リンク>
2. 第3回 Kaien合同面接会を9月に開催
発達障害の方の特徴を活かした求人を集めたKaien合同面接会。この秋に第3回を開催する運びとなりました。第1回、第2回と多くのジョブマッチングにつながるだけではなく、参加企業同士の横のつながりも見られるようになりました。
そこで今回は合同面接会に合わせて「発達障害者の人材活用セミナー」も開催します。当社とともに発達障害の方の雇用を盛り立てていただいているサザビーリーグHR社から『発達障害の強みを活かす雇用ノウハウ』というテーマでご講演もいただくことになりました。
面接会への参加は、企業様は以下のサイトからご入力いただければと存じます。個人の方は当社のサービスご利用の方に限られておりますので、まずは利用説明会にご参加ください。
<リンク>
- 企業の方 ・・・> 第3回 Kaien合同面接会のご案内
- 個人の方 ・・・> 利用説明会
3. 今月のメディア・講演情報
自閉症協会の機関誌に投稿したほか、大学生のキャリアコンサルタントや、障害者雇用を行う金融機関向けのセミナーで登壇しました。
- 07/08 東京都自閉症協会 「Prismプリズム」
- 07/12 日本生産性本部「大学キャリアコンサルタント講座」(東京・渋谷区)
- 07/29 金融機関 社内セミナー「発達障害者雇用セミナー」(東京・千代田区)
<リンク>
4. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします
代表取締役の鈴木です。ニュースレターの登録時や説明会の申込みフォームなどでお寄せいただいたご質問、ご意見にお答えします。
<職場での障害への配慮>
Q1. 高校3年生までに進路を決めることができなかった(いじめなどで精神的に余裕がなかったこともあり)ため、現在予備校で勉強をしながら、進路について専門学校も含め検討しています。専門学校で何らかの(ITではない、おそらく土木系)資格などを取ったのち、その方面の職種に障碍者枠として(配慮をお願いすることを前提に)就労するということを目標にするのが現実的なのかどうかわからず悩んでいます。
鈴木. 一概に言えませんが、障害者枠は「事務補助」と「軽作業」の仕事が圧倒的に多いです。このためそれ以外の専門職を求人で見つけるのは難しい状況です。このため、土木系という専門分野のスキルを身に着けても、それにあった障害者枠の求人に巡り合うのはかなり難しいと思います。障害者枠ででしたら(A)特にこだわりなく大企業をメインに就活をされるか、(B)一般枠で合格した後に障害者枠に転じてもらう(今後中小企業では増えると思います)か、(C)土木系の業界の障害者枠を受ける中で専門スキルに注目してもらって求人にはないが雇えるポジションを探してもらう、という3つの流れが考えられると思います。現在のところは(B)や(C)の可能性は少なめですので、まず専門スキルを活かさなくても就職をするという大前提で現実的には(A)を目指す中で、あわよくば(B)や(C)を考えようという二段階の目標にすることが良いと思います。
<職場へのカミングアウト>
Q2. 第一のプランとして会社にカミングアウトして内勤に異動を願います。それがだめなら御社で支援してもらおうかと思います。
鈴木. 職場でのカミングアウトは以前よりは受け入れられることが増えているような実感がありますが、多くの場合は退職に追い込まれるようであるため、当社ではお勧めはしていません。しかし今回のご相談を見ると、ダメな場合の対応も決めていらっしゃるようですので、(おそらく営業などご本人の特性に合わない仕事から)内勤へと希望する中で特性や診断を告げるのはありなのだろう、と感じました。
<一般枠か障害者枠か>
Q3. 私は今年2月にADHDの診断を受けて、今は治療をしながら就職活動を行っております。障害手帳はまだ取得していなのですが、就職にあたり診断書の取得が必要になるのでしょうか。今ハローワークやwebサイトで仕事を探していますが、ADHDをクローズにして一般就職については不安と自信喪失感が大きいです。今回の退職のきっかけも、ADHDの症状が大きく出てしまい、退職勧告を受けたという経緯があります。
鈴木. 一般枠で就活をされる場合は障害者手帳はいりません。一方で障害者手帳があると、一般枠も受けられますが、障害者枠も受けられます。一般枠か障害者枠かは年齢や二次障害の状況、ご本人の特性理解や不安感、そして仕事のスキルが関連するところであり個々によってアドバイスは異なります。このご相談の場合は長期的には一般枠に戻ることもあり得るかもしれませんが、まずは障害者枠を考えられるのが良いと思いました。文面から不安感が強く感じられたからです。
<障害者枠での給与水準>
Q4-1. 現在、妻と子を扶養しています。転職を希望した場合、引き続き、今の扶養状況で生活可能か心配です。
Q4-2. 本人の親です。障碍者枠で勤務中ですが、身分も契約社員で収入の低く将来が不安です。現在は、親の収入もありますが、ずっとこのままではいられません。自立ためのスキルなど身につけられたらと思っています。
鈴木. 現在、少なくとも東京23区では、同じ仕事をするならば一般枠よりも障害者枠のほうが給与が高くなると思われます。例えばデータ入力をする際に同じ質・量の仕事をした場合、一般枠で働くよりも障害者枠で働くほうが給与が高くなると思われます。しかしながら、そもそも障害者枠に任される仕事はQ1でも見た通り「事務補助」や「軽作業」といった経済的には付加価値の低い仕事が多いため、給与の絶対額でみると障害者枠は概ね低い状態です。当社の平均も18万円/月です。全国平均よりもはるかに高い給与水準を確保する求人を開拓はしてはいますが、それでも一人暮らしをなんとかしていけるかなという程度。余裕がある程度まで稼げる障害者枠はまだまだ少ないと思いますので、障害者枠でも選択肢を広くできるよう、Kaienでも企業との取り組みを深めていきたいと思っています。
<正確な診断を受けられる病院・クリニック>
Q5. まだ病院での診断は受けていない。適応障害と言われたこともあるが問題ないと言われた。Kaienから正確な診断をしてくれる病院も紹介してほしい、その後サービスも利用したい。
鈴木. 精神医学は内科や外科と違い、100%正確な診断というのがありません。このため診断名やそれに伴う特性は参考程度にとらえたほうが良いと思っています。とはいえ、確かに信頼できる医師はたくさんいらっしゃいますし、そうではない医師もたくさんいらっしゃいます。特に発達障害について力を入れている病院・クリニックを当社も把握していますので、紹介状を出すわけではないですが、個別相談の場などでご案内はしています。
<本人以外(親など)への支援>
Q6. 本人への支援はもとより、家族への支援や地域における自立といった観点についても思い悩むことしばしばです。いろいろなかたちで情報のやりとりをさせていただけましたら幸いです。
鈴木. 発達障害は環境依存、つまり周囲の状況に影響を非常に受ける特徴だと思います。このためご家族を中心に周囲の方々の理解や接し方はとても重要です。当社は6歳から50歳ぐらいまでの利用者が通っていて、親の年代は概ね20代から80代まで多岐にわたります。価値観も異なり、発達障害の理解も様々。当社内で利用者の支援法を検討していると、実は親御さんの話につながることがとても多いです。個人的には三つのケースが困難で、(A)発達障害のお子さんがいて過干渉になっている場合と、(B)引きこもりなどやる気スイッチがまったく入らず社会を恨んでしまっている大人の発達障害のお子さんを抱える場合、そして(C)親が発達障害の特徴を否定する場合は、特にご家族へのアプローチが重要です。(A)の難しさは最近強く感じます。療育という考え方が強すぎ、成功体験を積ませようとしすぎるからでしょうか。残念ながらまだ親支援、地域支援というところまで当社は具体的には踏み込めていないのですが、重要な分野として認識しており、今後何らかのアクションが取れればと思っています。
<”障害受容”後の動き>
Q7. これまで特性に合わない仕事を選び、就業し、転職を繰り返して来ました。先日自分が発達障害であることを知りました。なんとか長期働ける、自分の特性に合った仕事を見つけたいと思います。自分だけの知識では、合った仕事を見つけることが出来ません。当日waisⅢ知能検査結果を持参しますので、アドバイスよろしくお願い致します。
鈴木. いわゆる障害受容をされたのだと思います。発達障害の方の場合は、特性の根幹として自分のずれの原因に気付きにくい、つまり障害・特性に(自分だけが)気づきにくいということが特性だと思っています。ご相談の内容を読むに、しっかりと自分の凸凹、現状について向き合っていらっしゃる強さが見えますので、今後の就活もしっかりとした展開ができるのではという安定性を感じました。すべきことの半分はクリアした段階だと思いますので、焦らず自分の合った道に進まれるとよいと思います。
<Kaienのサービス料金について>
Q8. カウンセリング等の料金一覧表はないのですか?
鈴木. 当社のサービスは多くは法律に基づいた福祉サービスであり、例えば就労移行支援では8割程度の方は無料で受けられています。この場合はカウンセリングなど一切費用は掛かりません。一方でガクプロ(大学生向け)やKaien倶楽部(在職者向け)は有料で行っており、この場合はそれぞれに料金がかかります。ガクプロの場合はカウンセリング以外の料金をすべて含み1万円/月から2万円/月、Kaien倶楽部は会員の方に限って3000円ほどでカウンセリングを受け付けています。詳しくは利用説明会にお越しいただければ幸いです。
<就活できている学生>
Q9. 息子は大学4年生で現在就活中です。息子は以前より対人関係が苦手とみられ、中学、高校での学生生活は友人があまり出来ず、いじめられていた事もありました。その後、一般受験にて大学合格し、現在に至ります。先日、県が行っている発達相談を電話で受けてみましたが、仮にも本人自ら、企業説明会に足を運んでいる事を伝えた所、今は息子のやる気を潰さない様に、暫く様子をみるしかないとの事でした。…が、果たして、このまま黙って見守るだけでよいのだろうかと…卒業は間近に迫っておりますのに。息子自身が、幼少期の入院や通院歴を全く覚えておりませんし、おそらく、対人関係における発達障害では無いかとの自覚も本人には無いかと思われます。それゆえに、本人がコミュニケーションで悩んでいるかどうかも、はっきりわかりません。そして息子にも、少なからず自尊心があるかと思うと、いきなり病院やこちらのセミナーへの参加を促す事も出来ずで、親としてはどの様に支援するのが良いのか、非常に悩んでいます。
鈴木. たしかにいわゆる告知というタイミングを逃してしまっているようですので、まずはこのまま進まれるのだろうと思います。ただ説明会には行きながらその後の企業選びやエントリーシート作成などで躓くケースがありますのでもしそこで止まってしまった時は何らかのアクションを親御さんがとって助けてあげる必要があると思います。つまり何か壁にぶつかった時に、”失敗”してしまった時に、失敗にとどまり”挫折”経験にならない前に、特性への気づきを促したり、病院やセミナーへの参加を呼び掛けていただくとよいのではと思います。
<二次障害がある場合>
Q10. 二次障害のページを読むと「二次障害がある人にはKaienに行くよりも病院へ行ってね」ととれるような内容があったのですが、パーソナリティ障害があり医者カウンセラーと既に対応していただいてる場合は、申し込んでも大丈夫でしょうか?
鈴木. はい。二次障害があって就職活動などに支障が強く出ているケースはまず病院にということでして、ある程度コントロールを自分で、あるいは他人の支援のもとで、出来ているケースは問題ございません。
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