- Kaien就労移行支援 1年後の定着率は94.9% (2015年度調べ)
- ガクプロ川崎 6月オープン
- 今月のメディア・講演情報 『親子で理解する発達障害* 就職準備の進め方』が4月末刊行予定
- 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします
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Decobo通信 では当社のノウハウをお届けしています。Kindleや冊子で購入できます。
- 第1号 特集「10代の発達障害」
- 第2号 特集「発達障害と間違えられやすい症状」
- 第3号 特集「発達障害者(児)の進路・就職」
- 第4号 特集「Kaien創業期~違う登山口 同じ頂上~」
- 第5号 特集「Kaien創業期~起業前後のアップダウン 前編~」
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1. Kaien就労移行支援 1年後の定着率は94.9% (2015年度調べ)
Kaienの就労移行支援が秋葉原(本社)でスタートしたのは2012年10月。それから3年半が経ち、6拠点(秋葉原2か所、新宿、池袋、横浜、川崎)で合計300人以上が修了しています。そのうち1年以上に職場に定着している割合を3月末時点で計算しました。
1年以上の定着者は94.9%(つまり離職率は5.1%)と、障害者枠の定着率だけではなく、一般枠の定着率(大卒 87.8%)などと比べても高い数字となっています。4月上旬現在、数字は2014年度のままですが、2015年度の実績は当社サイトの以下のページでご紹介していきます。
<リンク>
2. ガクプロ川崎 6月オープン
発達障害のある大学生・専門学生向けプログラム「ガクプロ」。秋葉原と新宿で100人以上の方がご利用されています。職業訓練や就職活動など”働く力”を養うことを目的とはしていますが、大学や専門学校で孤立しやすい発達障害のある若者の横のつながりとなるコミュニティ(友達作り、居場所)としてのサービスでもあります。
この6月から3拠点目として川崎でもオープンします。当初は第2・4土曜日のみの開所となる予定です。詳しくは以下のリンクをご確認いただくとともに、ご利用を検討される場合はまずKaienの利用説明会にお越しください。
<リンク>
3. 今月のメディア・講演情報
Kaien関連では初めてとなる書籍が出版されます。
『親子で理解する発達障害 就職準備の進め方 将来の子どもの自立・自活への不安を減らす本』が河出書房新社から4月末に発行予定です。当社代表取締役の鈴木が監修をつとめています。具体的な関わりとしては、各章の終わりに鈴木がコメントしている他、TEENSやKaien・ガクプロに通う利用者の親御さんの子育て記が多数掲載されています。
なお、今回の出版は書籍としては当社初となります。医学や福祉の専門誌にはこれまでも多数論文を寄稿しています。これまでのメディア掲載情報については以下リンクよりご確認ください。
<リンク>
4. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします
代表取締役の鈴木です。ニュースレターの登録時や説明会の申込みフォームなどでお寄せいただいたご質問、ご意見にお答えします。
受診のタイミングが遅れている場合
Q1-1. 医師の診断は受けておりません。小学生の頃からADDの気配があります。本日なんとか私立高校を卒業しましたが、現段階ではまだ進路が決定しておらず残るは大学2次試験と、結果次第では専門学校への進学を希望しています。いずれに進んでも、今迄のような調子ではやって行けないし、自分の特性をどの程度自覚しているのか不明ですがADDについて具体的に話をした事がなく、貴社の事もADDの事もどのように切り出せばいいのか躊躇しています。お忙しい中、申し訳ありませんが、このような場合の対応策など、お聞かせ頂けると幸いです。
Q1-2. はっきりとした診断を受けた事はありませんが、もしかしたらこの障害があるのではないかと思っていました。改めて本人の特性を考えてみると、ほとんど当てはまる為、是非ご相談お願いしたいとおもっています。アルバイトさえ見つからない状況にあります、仕事を与えられれば真面目に一生懸命やりますが、面接段階で採用になりません。奨学金を借りて大学に通っていますが、4月から4年生となり就職というより働く先が見つかるのかと、心配でなりません。
鈴木. この世界で働いていると、精神科・心療内科に行くことは普通のことになってしまうので感覚が鈍くなっているのは承知の上なのですが、いろいろと悩む前にやはりまず医療につながる、つまり受診するのが何よりも大事だと思います。ただ確かに「病院・クリニックに行ってみよう。なにか苦手なところが医学的に説明がつくかもしれないから。」などということを伝える事は年齢が高くなればなるほど難しくなります。伝えた時に、落ち着いてご本人が行動に移してくれるには、ご本人がどの程度困っているか、自分の特徴をそのものとして受け止められているかが重要になります。
親御様から柔らかな表現ででも直截的に言ったほうが良いケースもありますし、先生など身の回りの人からの指摘を頂く形で動くという手間をかけたほうが良い場合もあります。ご質問を頂いたお二方はかなり以前からずっとお子様に社会とのズレを感じていらっしゃって危ない場面も見てきていると思いますので、おそらく医療に早めにつながったほうが良いのではないかという印象を持ちました。医療につながること自体、マイナスに感じるかどうかは、まずは親がそれをポジティブに、少なくともニュートラルに受け止められるか、つまり特性がある程度、客観的に分かったほうが生きやすくなるはずという風に思っていることを真摯にお子様に伝えられるかだと思います。
高校3年 悩む進路
Q2. 高校3年生で、卒業後の進路について、新卒採用を狙うべきかkaienの特例子会社を考えるか、ガクプロに入れるためだけに高校の専攻科に入れるか悩んでます。本人が進路について焦っているので、早めに卒業後の見通しをつけたいです。申し込み時点で18歳以上とありますが、早生まれでまだ18歳にはなっておりません。それでも同伴し、見通しを立てるために説明を受けさせてもよろしいでしょうか?
鈴木. ご質問はいろいろと誤解があるようですので、まず事実確認からさせていただきますと、、、卒業後に新卒採用を狙うべきかどうかについては、大学などに進学しないことがわかっているならば確実にその方が、つまり就活にエネルギーを割いたほうが良いと思います。Kaienは(障害者を特別に雇いやすくした企業である)特例子会社的な組織は就労移行支援の中で持っていますが、リアルな特例子会社ではなくあくまで仮想の企業です。この為、ご質問としてはKaienの就労移行支援に入れるべきかということを考えられているようですが、これは高校卒業時に就職がうまくいかなくなった時におっしゃっていただければよいので、今から考える必要はないと思います。また高卒後、2年間しか使えないという縛りがある就労移行支援に直接入れたくないという場合は、たしかに当社ではガクプロを利用していただくとよいのですが、ガクプロは必ずしも大学や専門学校に所属している必要はありません。個人的には高卒で就職しない、かつ就労移行支援も入らない場合は、ガクプロを利用するとしてもどこかの専門学校に所属することをお勧めしますが、ガクプロだけでももちろんかまいません。いずれにしましても、18歳になった後に参加してくださいというのはあくまで目安で、高3の段階であれば問題ありません。(※ただし、最近15歳や16歳のお子様のいるご家族が、Kaienの説明会に参加されるケースが増えています。ご心配なこともわかりますが、高校生の間のサービスは原則TEENSですので、そちらの説明会にご参加ください。)
48歳で障害者枠は可能か?
Q3. 現在48歳で就業中です。人間関係が上手くいかず、昨年医者に行った所、発達障害では無いかと診断されてIQ検査してもらいましたら、やはり完全に発達障害でした。障害者手帳は申請すれば貰えます。と言う事でしたので申請して障害者枠での転職を考えました。とは言え現在48歳です。難しいとは思います。離職した後御社のセミナー等に参加する事は可能ですか?年齢制限は有りますか?
鈴木. この場で繰り返しご説明している記憶があります。そのぐらい当社サイトが見にくいのかもしれませんし、多くの方がお悩みの点なのだともいました。お答えとしては以下の通りです。『特に障害者枠の場合、年齢はほぼ関係ございません。ご本人が特性を受け止め、前向きに職業人生を組み立てようとしているかが年齢にかかわらず第一に重要です。』
障害者枠の給与・実状
Q4-1. 本人が発達障害枠の仕事について、特に給与面に不安を持っていて消極的です。親としては何としても早く職を得て自立してもらいたいです。
Q4-2. 大学卒業後、新卒一般採用で入社。三箇所目の異動の職種が合わず、家族が障害を疑い、昨夏加藤先生を受診。発達障害と診断。最も合わない部門だが、大企業なので、活躍出来る部門に異動を人事と交渉するように勧められたが、部門売却やブラック企業だった事もあり11月に退社。八年半勤務で退社まで皆勤。先生からは基本的生活習慣も確立されており、ハローワーク等で就活をと言われたが、障害雇用の事が分からず不安。
鈴木. 一般枠ほどではないとしても、障害者枠も給与の幅が広いです。しっかりと生活をしていける給与レベルの方も多数いらっしゃいます。当社の就労移行支援後の平均は17万5千円ほど。親元から通うのであれば首都圏であってもそれほど問題ない額と思います。一方で、障害者枠は5年後10年後も給与アップが少ないのが実状で、この辺りはデメリットとなります。このデメリットを少なくしていくため、当社でも障害者枠でのキャリアアップ求人を開拓しようとしていますし、今後障害者雇用の雇用率が高まる中で、障害者枠と一般枠の垣根はより無くなってくると思っています。
人として尊重してもらえる職場か
Q5. カウンセラーに紹介されて、御社の説明会に参加希望致します。私は、派遣会社でハラスメントにあたる嫌な目に遭ったことがありますので、支援していただくにあたって、基本的な人権をある程度尊重してもらえるのかが、正直不安に思っているところです。
鈴木. 世界規模で競争が激しく、特にどの国に対しても競争優位性がなくなりつつある日本では、どんな企業も生き残るために必死で、残業などの法令順守は建前となり、労働者を使い捨てのようにして考える企業が増えていると思いますし、全社がブラックで染まっていなくても、どの企業でもブラック企業の側面はそこここに見え隠れしていると思います。
そんな中、残業もまったくなく、あったとしてもごくわずかであり、厳しい言葉をかけられる場面も少ないのが障害者枠ともいえます。いろいろな障害者枠はありますが、多くは大企業で、そこそこの環境で働けるため、一般枠でボロボロになった人が駆け込み寺的に働く制度という活用法も出てきています。換言すると、障害者雇用が増えているのは、障害者の受け入れが進んでいるという面もあるとは思いますが、多くの部分が一般枠で傷ついた資本主義の負傷兵たちが手当てを受けながら社会に踏みとどまっている銃後の場ともいえます。
ご質問を読むにだいぶつらい思いをされているように感じましたので、自分を尊重してくれているという点を考えると障害者枠も検討したほうが良いであろうと思いました。
Kaien 地方への展開
Q6-1. 今ある拠点は関東のみですが、今後他の地方にも事業を拡大されるご予定はございますか?ぜひ、私達の住んでいる地方にも事業所ができて欲しいなと思います。首都圏だと、行きたくても遠くて行けないので…。(ノ_<。)
Q6-2. Kaienのような場を、私の地元、新潟にも設立することはできないものでしょうか。そのために私になにか、協力できることはないかと考えています。この件についても、急ぎませんが、お話を伺うことができたら助かります。
鈴木. はい。地方の方にも当社のプログラムを活用していただけるようにするために、地域パートナーシップ制度を開始しています。募集開始から1か月。北は北海道、南は九州まで、多数の企業・団体からからのご応募を頂きました。4月以降はご賛同頂いた企業・団体との交流・意見交換のため、鈴木が地方行脚を行いながら、制度を形にしていく予定です。本来は当社が直営店を出すとよいのかもしれません。が、スピード感を持って、また土地土地の理解を得ながらというと、やはり一挙に拡大するのはリスクが多く、効果的ではないと考えたため、パートナーを募集する形をとりたいと思っています。とはいえ、当社のプログラムの運営は、これまでの福祉の常識を超えたり、否定したり、ということがないわけではなく、プログラム内容というよりも運営するスタッフの気持ちや頭が変わるかということが大きいです。今日もちょうどある団体の方がパートナーシップ制度に興味を持っていただき当社見学に来られましたが、その内容の豊富さや緻密さに目が点になられて帰って行かれました。皆さんの地域で、どのように導入しやすいプログラムにしていくか、鈴木の宿題として考え続けていきたいと思います。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
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