就労移行支援事業所Kaien川崎の大野です。
先月からKaienの就職実績をブログ上で定期報告しています。
前回のマンスリーレポートに引き続き、3月の就職実績についてお伝えいたします。
また、今回は2016年3月の実績に加え2015年の1年間の通年データをご紹介し、Kaienの就職事情を詳しくお伝えします。
サクラサク! 3月の就職実績
【就職者人数】
2016年3月はKaien全体で20名の方が就職されました。これはKaienの就労移行支援利用者全体の約15%に当たる人数です。
【平均給与】
平均給与は先月同様、約17万円/月でした。ちなみに短時間勤務を除くフルタイム勤務の平均は約18万円/月。20万円/月を越えた方が4名もいらっしゃいました。
もちろん、平均給与はあくまで一つの指標です。健康状態や家庭の状況によりフルタイムの勤務を希望していない方もいらっしゃいますし、就職後の安定や業務へのフィット感、数字に表すことが出来ない「仕事のやりがい」など、給与以外に大事なことはたくさんあります。Kaienでは利用者のみなさん一人ひとりの状況とご希望に合わせた、満足感の高い就職をしていただくことを重視しています。
2015年 Kaien実績まとめ
それでは昨年一年間を振り返り、Kaien就労移行支援の実績を集計結果から読み解いていきたいと思います。
まずは年間の就職人数と就職率、就職後の職場定着率を見ていきます。
2年前の2013年時点では事業所数は秋葉原、新宿、秋葉原サテライトの3拠点でしたが、その後横浜、池袋、川崎の順に新拠点を開所し2倍の事業規模となりました。就職者数の増加率はさらにそれを上回り、就職率85%を堅持しながら2年前に比べ約2.5倍の138名の方が就職しました。
職場定着率は昨年の90%をさらに上回る95%という結果でした。なお他の就労移行支援事業所の公表数字では80%~85%という数字をよく目にしますが、ほとんどの場合は6ヶ月後の定着数を見ているようです。Kaienでは1年後の在職実績をカウントしており、より長い指標で実績を集計しています。
続いて給与の分布および推移と、就職先への満足度について見ていきます。
昨年に比べて平均月収はやや減少してしまいしたが、それに反して修了生の就職先に対する満足度は65%から85%に大幅上昇しました。給与分布は昨年に7万円~35万円と、昨年に比べてすそ野が幅広い分布となりました。
Kaienでは現在、疑似特例子会社Kaienハートや凸凹プリントなど職業訓練のコンテンツを増やし、オフィスワークと軽作業の両面から適性を確認出来るように訓練環境を整えることで、IQ70~85の知的境界域の発達障害の方や、感覚過敏などの発達障害の特性からPC操作を避けたい方にも安心して訓練に参加頂けるようになりました。また、子育てと両立しながらの就労を目指す女性のご利用者も以前より目立つようになってきました。ご利用者の層が数年前よりも多様化していく中で就職後の給与レンジも幅広くなっていきましたが、ご利用者お一人おひとりの強みを活かし、給与の面でも就業環境、仕事内容など総合的に納得感のある就職をしていただきたいと考えています。そのような中、「就職先への満足度」が上昇傾向であった結果をとても嬉しく感じました。今後も現状に満足することなくご利用者のみなさんの就労をサポートしていきたいと思っています。
次回はKaien独自求人についてレポート予定
次回は4月の実績にあわせて「続・2015年実績まとめ」ということで、どのような求人媒体を活用してご利用者が就職されているのか、についてレポートします。Kaienでは発達障害の方の多彩な凸凹の強みを活かす就業をサポートするため独自求人の開拓に力を入れていますが、ハローワーク求人やその他の一般枠求人などと比較した際の給与差や職場定着率の違いなどをお伝えする予定です。是非お楽しみにしていてください。