Kaienの訓練で大切にしている1つが「Here and Now」です。
発達障害の方は、個々によってその特性も異なるため一概には言えませんが、「他人を傷つけてしまう」「御礼や謝罪が言えない」「人との距離感が分らない」「正論を述べて相手を責め立ててしまう」「話しがずれる」・・・ということがあると言われています。
本人は全く悪気はなく気づいていないことも多いため、気になる発言や行動を見かけた際にはその場ですぐに指摘しています。「Here and Now」を用いて“いま、ここで”伝えなければ、何がいけなかったのかも伝わりにくくなります。そのため、スタッフも時には訓練生の席に座って業務を行っています。また、「Here and Now」はスタッフ間においても同じです。
<Here and Nowの一例>
- 上司や同僚に教えてもらったり、助けてもらった時には御礼を言う。御礼を言わずにスタスタと自分の席に戻ろうとした時には指摘する。
- 上司が忙しそうにしている時に一方的に話しかけない。また、報告や質問に行く際には、「◯◯さん、今お時間宜しいでしょうか」と相手の都合を確認する。
- メンバーに対しての説明が高圧的。自分では気づいていないかもしれないけれど、上から目線に聞こえるので、ソフトな口調で話すことを心がけると印象も変わる。
- 指示された内容はメモをとる。メモをとることは自分の記憶のサポート(確認・振返りに使う)だけでなく、共に働く上司や仲間の信頼を獲得したり意欲を伝える手段にもなる。
職場で働く上で必要となるビジネススキルやコミュニケーション力も、模擬職場という空間の中で「Here and Now」で身につけています。Kaienの訓練では「いま」と「ここで」にフォーカスを当てることで「その瞬間に気づくこと」を大切にしています。
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(文: ブリッジコンサルタント 高本)