こんにちは。就労移行支援事業所Kaien池袋の湊です。
2016年3月2日にKaien池袋は開設1周年を迎えました。3月1日に「そういえば明日でKaien池袋開設1周年ですよね」という話題が、スタッフの間で広まり、日ごろお世話になっている講師の皆様にきちんと感謝を伝えようということで、こっそりThank youと書かれたアイシングクッキーと桜柄のメッセージカードを準備させていただきました。そして、スタッフの間でもこっそりお互いにカードを用意していたりと、サプライズもある素敵な1日となりました。
Thank youのアイシングクッキーにお手紙を添えてお渡ししました。 |
Kaien池袋からは、開設からの1年で22名の方が就職していきました。IT・人材・食品・印刷・医療福祉・サービスなど、様々な業界で活躍されています。自閉スペクトラム症、アスペルガー障害、ADHD、学習障害*¹、不安障害、など診断名は様々ですが、その特性以上に様々な人生に関わらせていただき、スタッフ自身も学ばせてもらうことが多い1年だったと感じます。
現在、Kaien池袋には3名のスタッフ常駐しております。Kaienで1番ツンデレのスタッフ、いつも申し訳なさそうなささやき声が特徴のスタッフ、そして時々こうしてブログを書かせていただいております私湊が日々訓練と就職のお手伝いをしております。今回は、そんな3人のスタッフの、この1年の思い出を聞いてみました。
ツンデレのスタッフの思い出
Kaien池袋を修了された、自分の意見や気持ちを伝えることが苦手だった訓練生が一番印象に残っています。特にグループワークでは思ったことをきちんと伝えられず、上手に自分のスキルを活かすことが出来ていなくて、大変な思いをされていました。しかし、就職した先では、企業とご本人の性格やスキルのマッチングが非常にうまくいったこともあり、定着支援の時には企業の方から「本当に優秀ですね」とほめられていました。またご本人も積極的に「なにをしたい」か伝え、行動にできているとうかがったときは本当に驚きました。何よりあまり感情を言葉に表現したことを聞いたことがなかったご本人から、初めて「仕事が楽しいです」という言葉を聞けたときは本当に感動しました。
ささやき声のスタッフの思い出
私は契約の時にすべての訓練生と関わらせてもらっています。Kaienにお越しになる訓練生は特性も様々ですが、それ以上に様々な人生を歩んできているんだなと思います。特に思うのは、家庭環境や人生の良い先輩に恵まれてこなった方々が、Kaienに契約に来るとき目線も落ちていて、自信もなく、暗い雰囲気だということです。しかし、そんな訓練生たちが、訓練を通じて自分ができることを少しずつ体験し、気づいていくことで、自分のことを話してくれる機会が増えたり、積極的に就活の相談をしてくれたりすることが嬉しいですね。
湊の思い出
就職して1ヶ月ほどたった修了生がドヤ顔で、ご自分の名刺を渡してくれたのはとても感慨深かったです。訓練中はなかなか生活リズムが整わず、講師・スタッフ全員が心配をし、改善方法もなかなか見つからず就職できるのだろうかと思った日もあったので、こんな風にドヤ顔で名刺を頂ける日が来るとは夢にも思いませんでした。また、その方の定着支援に職場訪問をした際には、同じ職場で働く上司や同僚の方から「大活躍」のお墨付きをもらい、勤怠も乱れず仕事をしているとのことで、私も褒められたような気分で、本当にうれしかったです。
まだ、池袋は1年ですが、これからも様々な訓練生を迎えることを楽しみにしています。一人一人の人生と向き合い、彼らが何にHAPPYを感じられるのか、引き続き一緒に考えていきたいと思います。
Kaienの発達障害*²に特化した就労支援をもっと知りたいという方はこちらをご覧ください。
*1学習障害は現在、DSM-5では限局性学習症/Specific Learning Disability、ICD-11では発達性学習症/Developmental Learning Disorderと言われます
*2発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます