Kaien を訪れる発達障害のある大人の方とお話していると、「今の仕事からの転職を考えている」という声を聞くことは少なくありません。
そこでこのページでは、就職・転職に向けて利用できる公共機関・民間支援機関をご紹介します。
目次
公的な支援機関・サービス
①発達障害者支援センター
都道府県に必ず一つ、政令指定都市にも設置されています。
その地域の発達障害者支援の要であり、多くの支援機関の情報が集まります。
本人や保護者、発達障害のある人にかかわる関連機関や施設の方がライフステージを問わず利用します。
どんな時に使う?
- 困っていることはいろいろあるが、今の自分に必要な支援や支援機関がわからないので紹介してほしいとき。
- とにかく今困っていることを誰かに相談したいとき。
②障害者職業センター
都道府県に一つ以上あるセンターです。
発達障害だけでなく、あらゆる障害で就労に難しさを抱える人や、その雇用者の相談に乗ってくれます。
どんな時に使う?
- 仕事上の自分の特性(得意や不得意)を整理してもらいたいとき。
- 就職までのステップを個別に支援してほしいとき。
- 今の職場でうまく仕事をする方法が知りたいとき。
- 休職中に復職に向けた支援が欲しいとき。
- ジョブコーチ(障害を開示して働く場合に、本人の働いている場所にジョブコーチが訪問し、本人や企業へ相談支援を実施する。)の支援が欲しいとき。
③障害者就業・生活支援センター
上記、障害者職業センターでは行き届かない地域レベルのサポートを目的に設置が進んでいるセンターです。
このため、障害者職業支援センターが最寄りにない地域に設置される例が多くなっています。
全国には300程度のセンターが設置されていて、主に就業関係の生活面と、就業前、就業中のサポートをしてくれます。
「就業」と「生活」の間に「・」(ポツ)があるので、しばしばナカポツセンターと呼ばれます。
どんな時に使う?
- 障害者職業センターが自宅から遠くて通えないとき。
- 就労だけでなく、生活面でのサポート(日常生活やグループホームの利用など)も必要なとき。
- 就職後に職場定着のための支援を受けたいとき。
参考:東京労働局「障害者就業・生活支援センターとは」(東京)
④障害者就労支援センター
上記、障害者就業・生活支援センター(ナカポツセンター)と同じく、就労面と生活面の支援を一体的に支援するため行政が設置しているセンターです。
ナカポツセンターとの違いは、障害者就労支援センターは各市町村レベルで設置されており、利用の際はご本人がお住まいの場所(あるいは今働いている場所)によって制約がある一方、ナカポツセンターはより広域で支援を行う点です。
どんな時に使う?
- 就職までのステップを個別に支援してほしいとき。
- 就職後に職場定着のための支援を受けたいとき。
- 自分の身近な場所でサポートを受けたいとき。
参考:東京労働局「障害者就業・生活支援センターとは」(東京)
⑤ハローワーク
仕事を紹介してくれる国の機関です(上部組織は労働局です)。
一般向けのハローワークに加えて、近年の若年層の就職難から、大学院・大学・短大・高専・専修学校などの学生や、卒業後未就職の方の就職を支援する専門のハローワーク「新卒応援ハローワーク」も各地に出来ています。
どんな時に使う?
- 自分の条件に合った企業の求人を紹介してほしい時。
- 就活の際、面接や書類添削などで他者からのアドバイスが欲しいとき。
- ハローワークの主催する大規模な障害者雇用の面接会に参加したいとき。
参考:ハローワーク、新卒応援ハローワーク
⑥就労移行支援
就労移行支援とは、就労を希望する障害のある方を支援することが目的の障害福祉サービスです。
職業訓練、就活支援、定着支援(就職後の職場訪問など)のサービスが受けられます。
どんな時に使う?
- 就職までのステップを個別に支援してほしいとき。
- 就職後に職場定着のための支援を受けたいとき。
詳しくは、当社 Web サイト「就労移行支援とは」のページをご覧ください。
⑦地域若者サポートステーション(サポステ)
障害の有無にかかわらず、若者の自立をサポートする支援機関です。
例えば、発達障害だけでなく引きこもりやフリーターも支援対象になります。
どんな時に使う?
- まずは自宅ではない場所で活動することから始めたいとき。
- 就職までのステップを個別に支援してほしいとき。
参考:サポステ
⑧市区町村の福祉課等
市区町村の福祉課(あるいは若干名称が違うかもしれません)でも、様々な情報を教えてくれます。
前述の「発達障害者支援センター」や「障害者就業・生活支援センター」と同じような機能をもった組織を立ち上げているところもあります。
どんな時に使う?
今の自分に必要な支援や支援機関がわからないので紹介してほしいとき。
とにかく今困っていることを誰かに相談したいとき。
民間の支援機関・サービス
①医療機関
発達障害の診断をしたり、必要な場合に服薬の方針を決めます。
特に服薬をする場合は定期的に訪れて服薬の状況や体調を確認したりします。
精神科医本人がカウンセリングを行うこともありますし、臨床心理士が勤務している場合は心理士がカウンセリングを行い経過観察することもあります。
医療機関は大学病院のような比較的規模の大きな病院の精神科や、個人経営のクリニックなど種類が分かれます。
中には、発達障害向けのデイケアを実施している医療機関もあります。
東京福祉保健局の Web サイトにて、東京都の発達障害医療機関一覧が掲載されていますので、そちらもご参照ください。
どんな時に使う?
- 発達障害の診断を受けたいとき。診断のための検査を受けたいとき。
- 発達障害の特性について相談したいとき。
- 発達障害以外の精神疾患(うつ等)の相談もしたいとき。
- 各種福祉サービスを受けるための医師の所見が必要な時。
②カウンセリング
医療機関のほかにも、私設のカウンセリング機関で相談することができます。
基本的には臨床心理士が対応します。
1対1のカウンセリング以外にグループでの活動が取り入れられることもあります。
どんな時に使う?
- 就職のことも含め、心身の不調を専門家に相談したいとき。
- 発達障害の特性について相談したいとき。
- 発達障害以外の精神疾患(うつ等)の相談もしたいとき。
③自閉症協会
もともとは親の会としてスタートした社団法人日本自閉症協会。
社団法人が全国組織です。もともと社団法人の都道府県支部だったものは、現在はそれぞれNPO法人として活動しています。
どんな時に使う?
行政に相談に行ったが複雑すぎて分かりづらい時。
主に親の立場から支援機関の評判や特徴を聞きたい時。
参考:社団法人・日本自閉症協会、NPO法人東京都自閉症協会
④当事者会
様々な団体が設立され、活動が活発になっています。
特に首都圏ではいくつもの団体が新しく出来ています。
どんな時に使う?
同じ境遇の人に会いたい時。似た特性の人の対策や工夫を知りたい時。
いわゆる健常者相手では共感されない胸の内を吐露したい時。
⑤マイナーリーグ(Kaien)
当社が運営している、発達障害のある方のための就活・転職サイトです。
どんな時に使う?
- 発達障害のある方の雇用に特化した障害者雇用の求人情報を得たいとき。
詳しくは「発達障害の方向け転職サイト『マイナーリーグ』」のページをご覧ください。
⑥少人数制面接会(Kaien)
当社が実施している発達障害のある方を積極的に採用したい企業だけが参加する、少人数制の採用面接会
どんな時に使う?
- 発達障害のある方の雇用に特化した企業へ就職・転職するための採用面接を受けたいとき。
- 発達障害のある方の雇用に特化した企業の人事担当から直接企業の説明を聞きたいとき。
- 少人数の落ち着いた雰囲気の中で企業説明が聞きたいとき。
詳しくは「発達障害の方向け面接会(少人数制)」のページをご覧ください。
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