障害のある人が一般企業へ就職を目指す際の支援機関の1つとして、就労移行支援事業が挙げられます。就労への一歩を踏み出すために、「1度体験してみたい」「体験利用の内容や、申し込み方法が知りたい」と思う人もいるでしょう。
本記事では、就労移行支援の体験利用について詳しく紹介します。体験利用の流れや見学ポイントにも触れているので、ぜひ就労移行支援事業所の利用を検討する際にお役立てください。
就労移行支援とは
就労移行支援とは、障害を抱える人が再び社会に参加するためのサポートサービスの総称です。うつ病や発達障害*¹などにより就労が困難な場合でも、専門家による支援を受けながら社会復帰を目指すことができます。
就労移行支援には、職業訓練やスキルアップを図る各種講座など、多様なサポートプログラムが用意されているのが特徴です。個人ワークからグループワークまで、個々のニーズに合わせた手厚いサポートにより、適正に合う仕事探しや職場適応能力の向上が期待できます。
就労移行支援の対象者
就労移行支援は、一般就労を希望する65歳未満の障害のある人を対象としています。対象の障害となる一例は以下の通りです。
精神障害
統合失調症、うつ病、双極性障害、不安障害、てんかん、適応障害、アルコール依存症など
発達障害
注意欠如多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症、学習障害*²(LD)など
身体障害
難聴・聴覚障害、視覚障害、肢体不自由、内部障害、難病(障害者総合支援法の対象疾病)など
知的障害
その他の障害がある場合や、障害者手帳を持っていない人でも就労移行支援を利用できる可能性があるので、利用を希望する支援機関に問い合わせてみましょう。
就労移行支援では何ができる?
就労移行支援と聞いても、社会復帰に向けて具体的にどのようなサポートをしてくれるのかイメージできない人も多いでしょう。ここでは、就労移行支援事業所が行っている支援の中から、「職業訓練」「就活支援」「定着支援」の3つを抜粋して紹介します。
職業訓練
実際にさまざまな職業を体験することで、自分に合った仕事探しができるプログラムです。オフィス業務や作業系、IT・デザインなど、一般的なものから専門性を極めた職種まで、個々のニーズを満たす実践的な訓練が受けられます。
Kaienの場合、受けられる職業訓練の数が100種類以上あり、プログラミングやデザインの専門コースなど、手に職をつけられるものも揃っています。また、障害のある人が苦手とする優先順位付けから電話対応の実践訓練まで、実践的なカリキュラムも豊富です。
1つの部署や職種は2週間体験可能なため、自分に適した職場や環境をしっかり見極められる点も大きなメリットでしょう。
就活支援
職業訓練後、自身の強みや適正に合う働き方のイメージが固まったら就活が始まります。就労移行支援の就活支援は、就活講座などのレクチャーや、独自のネットワークを駆使した求人紹介など、事業所により特色はさまざまです。また、面接などの重要な場面においては、専門のスタッフが同行してフォローすることもあります。
なにより、就労移行支援の利用メリットは求人数の多さにあります。さまざまな業種や仕事内容の求人があれば、自分の適正に合った職場を探しやすくなるからです。
Kaienは200以上の企業と連携し、独自求人を含む多くの求人を揃えています。さらにそれらの企業は障害に理解のある企業なので、働きやすさや自分の強みを活かすといった点で有利になるでしょう。
定着支援
就職先が決まったら支援は終わりというわけではありません。障害がある場合、就労後にストレスや悩み、困りごとなどが生じて働き続けることが困難になるケースが少なくありません。
定着支援は、新しい職場で長期間定着して働けるようサポートするサービスです。就職後、6か月から最大3年間利用できるサービスが一般的ですが、Kaienでは3年6か月までご利用いただけます。
具体的には、支援員が定期的に職場や家庭を訪問したり、業務上の困りごとや生活のペースの調整やサポート、助言などを行ったりします。また、必要に応じて医療機関や自治体と連携した支援も可能です。
Kaienでは単なる定着支援ではなく、個人のキャリア形成にフォーカスした支援も実施しています。一年後定着率は95%と他事業所よりも高い数値を誇り、定着支援SNSやオフ会を通じて継続的なつながりが持てるのも強みです。
まずは体験利用がおすすめ
多くの就労移行支援事業所では、正式な利用の前に体験利用が可能です。数時間から数日間の体験が一般的で、希望に合わせて選ぶことができます。
体験を通して支援体制やアプローチ方法を理解し、自分に合った事業所を検討してみましょう。ここからは、体験利用がおすすめな理由や費用面について紹介します。
就労移行支援の体験利用を受けるメリット
体験利用は、ホームページなどで目にした情報だけではわからない、実際の雰囲気や支援内容が直接知れるのが大きなメリットです。事業所のスタッフや利用者との相性、プログラムの具体的な内容を把握できれば、事業所選びのミスマッチも防げます。
また、実際に足を運ぶことで交通の便や立地条件などもわかるので、通いやすさも実感できるでしょう。体験利用を受けて利用前の不安や心配事が解消されれば、安心できる通所が叶います。自分に合う事業所を探すためにも、いくつか体験利用を受けて比較検討しましょう。
体験利用に費用はかかる?
多くの場合、就労移行支援事業所の見学や相談、体験は無料で利用できます。もちろんKaienでも説明会や見学会、個別相談や体験利用を随時行っています。説明会はご家族の方も同席でき、事業所に関する疑問やご質問などにも時間をかけて対応可能です。もちろんこれらのフェーズはすべて無料ですので、お気軽にご活用ください。
Kaienでは利用者のニーズを最優先に考え、無料相談や体験を通して支援を必要とする方々が負担なく利用できる環境を整えています。無理な勧誘なども一切ありませんので、ぜひ気負うことなくご連絡ください。
体験利用に必要な事前準備
就労移行支援は、障害のある人を対象としたサービスです。利用の際には、「障害福祉サービス受給者証」が必要となります。
また、就労移行支援事業所は全国に3,000箇所以上あり、特色やサービス内容もさまざまです。体験利用を利用する際は、ホームページや相談窓口で事前にしっかり情報を収集して検討を進めるようにしましょう。
ここでは、事前に準備しておきたいポイントをまとめて紹介します。
クリニックを受診
障害福祉サービス受給者証を申請するためにはクリニックの受診が必要です。受診後に医師から意見書や診断書を発行してもらい、お住いの自治体へ申請します。クリニックをまだ受診してない場合は、早めに初診を受けておくと良いでしょう。
申請後は、自治体の認定会議により、サービス支給可否の審査が行われます。支給が決まったら利用予定の就労移行支援事業所に支給開始日を連絡し、契約日を決めましょう。受給者証は通常1~2週間程度で自宅に郵送されます。
体験利用する就労移行支援事業所を決める
事業所探しに苦労し、体験利用までたどり着かない人もいるかもしれません。事業所を決めるポイントはまず、特色を重視して探すことです。特にKaienのように、発達障害に特化しているなど、特定の障害へのサポートが充実している事業所もあるので、よくチェックしましょう。
定期的な通所を考えると、所在地も重要です。都道府県や自治体のウェブサイトには、事業所情報が掲載されています。わからなければお住まいの障害福祉課などに問い合わせてみるのも良いでしょう。ただし、地域外の事業所に通うことも可能ですので、希望の事業所があれば地域にこだわらず、選択肢を広げて考えてみてください。
就労移行支援の体験利用の流れ
就労移行支援の体験利用は、大まかに説明やヒアリングを行う「説明&見学会・個別相談」と、実際にプログラムを行う「体験セッション」に分けられます。説明会などはご本人だけでなく、ご家族の参加もOKのところが多いです。
希望する就労移行支援事業所があれば、ウェブサイトや電話で問い合わせをし、積極的にいくつか体験利用を受けてみましょう。事業所それぞれの特色や、担当者との相性などもあるので、体験利用を通して自分に合う事業所かどうか見極めることが大切です。
Kaienでも、就労移行支援の見学、相談、体験を随時無料で行っています。下記に詳しい利用の流れをまとめていますので、検討の一助としてください。
説明&見学会・個別相談
Kaienでは、随時説明会や見学会を行っています。参加料金は無料で、この段階であれば未診断でも障害者手帳を取得していなくても構いません。説明会ではサービス内容の説明はもちろん、ご本人やご家族からの質疑応答にも時間をかけて対応しています。
すぐに相談をしたい場合は説明会のスキップが可能です。個別相談は当事者の方の参加が必須で、一人ひとりの特性を把握し、適職や就活の仕方、職場定着のコツなどをお話しします。
平日日中の回であれば、同日に就労移行支援や自立訓練の様子も見学いただけます。個別相談の空き枠確認や予約はオンラインフォームから可能で、Kaienの各事業所にて随時開催しています。
体験セッション
個別相談後は体験セッションへの参加がおすすめです。百聞は一見に如かずなので、Kaienの充実したサービスをぜひ体感してください。就労移行支援のメインとなる職業訓練や社会スキル・自己理解講座のほか、自立訓練や発達障害・グレーゾーンの学生の方向けのサービスなど、個々の希望に合わせた支援を体験することで、就活に向けたモチベーションを高めることができます。
自立に向けたソーシャルスキルを身につけるためのプログラムである「自立訓練(生活訓練)」や、100種類以上の職種が体験できる「職業訓練」など、実践的なスキルが身につくプログラムの充実さが魅力です。
実際のカリキュラムでは、職場で苦戦する業務や障害の特性による困りごとへの対策として、苦手分野の対処法も学べます。1つずつ課題をクリアしていくことで自信がつき、就労意欲の向上にもつながるでしょう。
体験利用の見学ポイント
体験利用は、自分に合った就労移行支援事業所を見極める絶好のチャンスです。単にプログラムに参加するだけでなく、意識して見ておきたいポイントを覚えておきましょう。
ここでは、体験利用時に押さえるべき2つのポイントを紹介します。
プログラムが自分に合うか
就労移行支援のサービスを受けるうえで重要なのが、「自分がやってみたい」と思えるかどうかです。プログラムに興味を持ち、自分の適正に合った仕事を探せる場でなければ、残念ながら長続きしないケースも見受けられます。体験利用の際は、体験できる職種やどのようなスキルを身につけられるのかなどを判断材料にして、自分に合っているか考えてみましょう。
Kaienでは、特性のある人が就職することの多い業種や専門性の高いコースなど、100種類以上の実践的な職業訓練が揃っているのが特徴です。また、基本的なビジネススキルから就活講座まで、50講座以上のセッションを毎日実施しています。
これらを実際に体験してみて、自身の就活へのモチベーションや意識が高まったかどうかも、事業所選びの指標になります。いくつか体験利用を比較検討し、ベストと思える事業所やプログラムを選びましょう。
スタッフとの相性
就労移行支援では、支援スタッフや担当カウンセラーとの対人コミュニケーションが必須です。その際、ストレスや負担を感じないためにも支援員との相性は重要になります。相性にも個人差があるので、自分の話をしっかり聞いてくれるかどうかはもちろん、障害への理解度やコーチング能力も見極めポイントにしましょう。
Kaienでは常に利用者の立場に立ち、専門的な知識や経験を持つスタッフが就労に向けたサポートを行っています。一人ひとりに担当のスタッフがつくため相談もしやすく、充実したカウンセリングが受けられるのも魅力です。
個別相談や体験利用を通し、スタッフとの話しやすさやアドバイスの的確さ、安心感を得られたかなどを振り返り、無理なく付き合っていける環境が整っているか見極めましょう。
就労移行支援は利用前に体験しておくと安心
数多くの就労移行支援事業所の中から自分に合ったサービスを選ぶには、実際に体験してみるのが一番です。体験利用を通して事業所の雰囲気やサポート内容を知ることができ、自身のニーズや目標に合った候補を絞りやすくなります。
Kaienで行っている就労移行支援は、専門家も推奨する豊富なプログラムが強みです。見学から相談、体験まですべて無料で実施しており、体験利用だけでも十分Kaienの充実した支援内容を体感いただけると思います。利用契約に至るまでの不安を解消するためにも、ぜひお気軽に体験利用にご参加ください。
就職から定着までをトータルサポートするKaienの就労移行支援で、社会復帰への一歩を踏み出しましょう。
*1発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
*2学習障害は現在、DSM-5では限局性学習症/Specific Learning Disability、ICD-11では発達性学習症/Developmental Learning Disorderと言われます
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