過集中とは、時間を忘れて過剰に集中してしまう状態のことをいいます。集中が持続するのはメリットともいえますが、「十分な食事や睡眠時間がとれず体調を崩す」「ルールや優先順位を守れず人間関係が悪化する」といったデメリットもあるため、対策が必要です。また過集中とは反対に、集中力が続かないことで悩んでいる方もいるでしょう。
この記事では、過集中の概要や発達障害*との関係、集中力に関する困りごとの具体的な対策方法について解説します。また、発達障害の方が相談できる支援機関についても紹介するので、集中力に関するお悩みがある方は、ぜひ参考にしてください。
過集中とは?
過集中とは、物事に過剰に集中してしまうことです。「集中力があるのは良いことでは?」と思われるかもしれませんが、過集中は日常生活に支障が出るほど集中してしまう状態を指します。
例えば、「食事や睡眠をとるのも忘れて1つのことに集中してしまう」「集中しているときは何度名前を呼ばれても気づかない」といったケースです。このような症状があると、体調を崩したり周囲との関係が悪くなったりするおそれがあるため、注意しなければなりません。
過集中によるメリット
過集中は悪いことばかりではありません。高い集中力を発揮できるのは、メリットでもあります。
例えば、過集中のときは短時間で仕事を終えられて高いパフォーマンスを発揮できるのは、仕事をするうえでのメリットです。「通常は5時間かかる作業を3時間で終わらせた」など、職場の生産性アップに貢献できます。
「集中力が続かないことが悩み」という方もいるなかで、高い集中力で仕事に取り組めるのはメリットといえるでしょう。
過集中によるデメリット
高い集中力を発揮できるのはメリットですが、集中しすぎることで引き起こされるデメリットもあります。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- 疲れやすい
- 日常生活や社会生活に支障をきたす可能性がある
- 興味がないことは取り組みづらい
- 特定のものに依存しやすい
4つのデメリットについて、詳しくみていきましょう。
疲れやすい
1つのことに長い時間集中していると、かなりのエネルギーを消費します。その結果、疲れやすくなるのが過集中のデメリットの1つです。しかも、集中している間は疲れを感じにくいため、集中が切れたときに一気に疲労が襲ってきます。
過集中の場合は適切なタイミングで休憩をとることが難しく、「体調を崩すまで疲れていることに気づかなかった」というケースもあるため、注意が必要です。
日常生活や社会生活に支障をきたす可能性がある
時間を忘れて集中してしまうと、日常生活や社会生活に支障をきたしてしまうことがあります。例えば、以下のようなケースです。
- 食事をとるのを忘れる
- 睡眠時間を削って作業してしまう
- ほかにやるべき作業があるのに別の作業に没頭してしまう
- 集中しているときは話しかけられても気づけない など
食事をとらないと低血糖や栄養失調につながりますし、睡眠時間が不十分では次の日の授業や仕事に支障が出てしまいます。
優先順位が高い作業に集中できれば良いのですが、そうでないこともあるでしょう。優先順位の低い作業に集中してしまうと、本来やるべきことが終わらないといった事態も出てきます。
過集中の方は「集中していると周囲の声が耳に入らない」という場合も多いものです。本人に悪気がなかったとしても、話しかけられても気づかないことが続くと相手は「無視されている」と感じて、周囲との関係が悪くなってしまうこともあります。
興味がないことは取り組みづらい
興味があることには高い集中力を発揮できる一方で、興味がないことには集中できない点もデメリットといえるでしょう。例えば、「ゲームは時間を忘れて集中してできるのに、学校の課題には全然取り組む気にならない」といったケースが考えられます。
興味がなくても、日常生活や社会生活を送るうえで取り組まなければならないことはたくさんあります。しかし、「やるべきことに限って集中できない」という方がいるのも事実です。
特定のものに依存しやすい
過集中は、ネットやゲームなど特定のものに依存しやすい点にも注意しなければなりません。ネットやゲームに強く依存してしまうと、睡眠時間を削ってのめり込んだり、高額な課金をしてしまったりするおそれがあります。
適度に楽しむ分には問題ありませんが、依存しすぎるとさまざまな問題を引き起こす可能性があるのも、過集中のデメリットの1つです。
発達障害と過集中の関連性
過集中による困りごとへの対策をとるためには、まず「なぜ過集中になりやすいのか」を知ることが大切です。発達障害の特徴の中には、過集中との関連性がみられるものがあります。ここでは、ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の特徴をおさらいしながら、過集中との関連性についてみていきましょう。
ASD(自閉スペクトラム症)の特徴と過集中との関係
ASD(自閉スペクトラム症)の方には、「特定の物事に対して強い興味・こだわりがある」「自分で決めたルールを変えるのが苦手」などの特性が見られます。これらの特性を持った方は1つのことに集中しやすく、過集中になりやすいという特徴があります。
ただし、「過集中はASDの特性の1つ」というわけではありません。あくまでも、「こだわりが強い」といった特性の結果、過集中を引き起こすことがあるということです。
「ASDの方は必ず過集中になる」「過集中はASDのサイン」というわけではないことは、理解しておきましょう。
ADHD(注意欠如多動症)の特徴と過集中との関係
ADHD(注意欠如多動症)は一般的に、「不注意優勢型」と「多動・衝動優勢型」、両者を併せ持つ「混合型」に分けて考えると分かりやすいとされています。ADHDの特性として、「興味がないことには集中できない」「じっとしているのが苦手」「衝動的に行動してしまう」などが挙げられます。
このような特性があると、1つのことに没頭し続けてしまう過集中は起きにくいと思ってしまいがちですが、実はADHDの方も過集中を起こすことがあります。
その理由は、ADHDの方のなかには興味がないことには集中できない一方で、興味を持ったものに対しては集中しすぎてしまい、切り替えるのが苦手な方もいるからです。特に、「不注意優勢型」の方は、一度集中して何かを始めてしまうと切り替えるタイミングがわからなくなり、次の行動に移りにくくなる傾向があります。
ただし、「ADHDの特性の1つに過集中がある」というわけではありません。ASDの場合と同じく、あくまで「ADHDの特性によって過集中を起こすことがある」と理解しておくとよいでしょう。
過集中による困りごとへの3つの対策
過集中に悩んでいる方に有効な対策を3つ紹介します。
- 定期的に休憩を入れる
- タイマー・アラームを活用して時間を管理する
- 事前に特性について説明する
どのようにおこなっていくのか、どういった効果があるかについて詳しく解説します。
定期的に休憩を入れる
過集中になると休憩を忘れてしまいがちなので、「1時間ごとに水分補給をする」「◯時に必ず食事をとる」など、ルール化して意識的に休憩を入れるようにしましょう。定期的に休憩することで、疲れすぎや水分不足、栄養不足が防げます。
過集中のときは疲労に気づきにくいため、自分では「まだ疲れていない」と思ってもこまめに休息をとることが大切です。「疲れたら休憩する」のではなく、あらかじめ休憩についてのルールを作っておくのがおすすめです。
タイマー・アラームを活用して時間を管理する
時間を忘れて没頭してしまうのを防ぐには、タイマーやアラームの活用が効果的です。例えば、作業前に「この作業は3時間まで」と区切りを決めてタイマーをセットしておき、「タイマーが鳴ったら必ず作業を中断する」というルールを設けると良いでしょう。休憩する時刻をあらかじめ決めておき、アラームを鳴らす方法もあります。
過集中の対策には、スケジュール管理が大切です。集中していると時計を見るのを忘れてしまうので、音や振動で気づきやすいタイマーやアラームを活用しましょう。
事前に特性について説明する
過集中で周りにどう思われるか不安な気持ちを和らげたり、周囲とのトラブルを防いだりするために、事前に特性について説明しておくのも対策の1つです。
例えば声をかけられたのに気づけなかった場合でも、特性について理解してもらっていれば「無視された」という印象を与えずに済みます。
何時間も集中しているときは休憩するよう声をかけてもらうなど、周囲の協力を得られる可能性もあります。
とはいえ、特性について話をするのは抵抗があるという方もいるでしょう。無理に話す必要はありませんが、信頼できる先生や友達、上司や同僚など、特定の人に打ち明けてみるだけでも、学校や職場で過ごしやすくなるかもしれません。
ADHD(注意欠如多動症)の方の集中力が続かない理由
ADHD(注意欠如多動症)の方の中には、過集中とは逆に、集中力がなかなか続かない方もいます。これはADHDの方に多くみられる「衝動性」「ワーキングメモリの弱さ」「集中力や遂行機能などを司る前頭前野の機能の弱さ」などが原因です。
衝動性が強いと思いつきで行動してしまいやすいため、1つのことに集中するのが難しくなります。また、「ワーキングメモリ」とは情報を一時的に記憶し、その記憶を頼りに行動に移す際に必要となる脳の仕組みです。ワーキングメモリが弱いと集中しづらくなり、作業をしている時に別の情報が入ってくると気が散ってしまったり、複数の作業を並行して行うと混乱するため集中できなかったりします。
加えて、脳の前頭前野が担う機能のうち、集中力や遂行機能などの働きが弱いことも、集中しにくい原因の1つです。
集中力が続かないことによる仕事での困りごと
「不注意優勢型」の方の場合、周囲が気になって長時間集中できないケースが多くみられます。また、「多動・衝動優位型」については、自分をコントロールできずに衝動的に行動してしまいがちなため、1つの物事に集中して取り組み続けることが苦手な方が多いようです。
このような特性がある方は作業の途中で集中力が切れてしまうため、デスクワークが苦手だったり、ミスを起こしやすかったります。また、集中できなくなるとじっと座っていられずにそわそわと体を動かしてしまうことがあるため、「落ち着きがない」など悪い評価を受けやすいかもしれません。
集中力が続かないときの対処法
長時間集中を保つのが難しい場合は、定期的に休憩を入れて短時間集中を繰り返すことにより、集中して作業できる時間の合計を長くするという方法が効果的です。その際は、時間の経過を視覚的に認識できるようにタイマーなどを使うと良いでしょう。
また、周りの人の動きや話し声などが気になって集中できない場合は、自分の作業スペースをパーテーションなどで仕切るのも有効です。外部から入ってくる刺激を減らすことによって、集中を妨げられて気が散ることがなくなります。完全に周囲から遮断するのは難しいとしても、小さなパーテーションでも効果が期待できます。
集中力に関する働く発達障害の方の悩みとは?当事者の声をご紹介
Kaien修了生が参加する座談会でも、集中力に関する悩みの話題が出ました。皆さんの会話を、承諾を得て記事にしていますのでご覧ください。
ストレステストでうつが発見できなかった
Aさん: 職場でストレスチェックってあるじゃないですか?ストレスがかかっているのを自覚してもらう、早期発見の目的で行うテストです。皆さんはしたこと有りますか?
Bさん: やりました。私は安定していると結果が出たんです。二重丸、ニッコリマークで。でも直後にうつだとわかりました。ストレスチェックをしても、実際にうつになるまでは自分のストレスレベルにまったく気づかなかったんです。
Cさん: ストレスチェックを受けたのはうつがわかる前だったんですか?
Bさん: 前ですね。でも、今思えばストレスチェックを受けた頃から、うつの兆候はあったんですよ。早朝覚醒が始まっていたり。
Aさん: 発達障害の特性的にそういうのに自分では気づきにくいというのがあるんでしょうね。きっと。
スタッフ: 余裕がある職場だったら、周囲の人の疲れ具合に感度の高い人がいて「大丈夫?」と声をかけてくれるかもしれないですけれども、今はどの職場もみんなギリギリなので、本当はセルフモニタリングして自分の精神状態をコントロールできると理想なんですけれどもね。
【参考】 発達障害の二次障害
自己感覚がずれやすい発達障害
Cさん: 発達障害の人が急にバタンって倒れちゃうのって、知識があっても自己感覚がずれているからだと思うんですね。私自身それで悩んでいます。いくら経験しても、セルフモニタリングが出来ない。そこを予防線を張ろうとすると頑張れるところまで行かず、ある意味自分を甘やかすようなラインで済んでしまう。どうしたらよいのでしょうか?
スタッフ: 発達障害の人は確かに疲れの感覚がわかりにくい人が多いですよね。燃料メーターがない車に似ていると思っています。いつガス欠するかわからない。じゃあどうしたらよいかというと、ガソリンスタンドが見えたらすぐに休憩するみたいな感じになる。
Cさん: 情けない…。
スタッフ: でも、ギリギリまで行って度々ガス欠するのと、休み休み行くのとどっちが良いのかというと、後者かなと。本当は100点の力はあるけれども、そこを目指すとガス欠になる可能性がすごく高いから、20、30点で満足する必要があると思うんですよね。もちろん20、30点だと”不全感”が出るのは確かです。足りないことによる不全感を満たすものを仕事以外でどうやって得るかを考えましょうというのが、いつもセルフモニタリングが弱い人にアドバイスしていることです。
Bさん: 20点とか30点かぁ。
Cさん: ただそうすると、やるからにはきっちりやりたいというこだわりが許さない。
Dさん: そうですね。やるならやるし、やらないなら全くやらないっていう。
Cさん: どっちにいってもストレスが溜まるっていう…。歪みが出るんですよね。必ずどっかに。
Dさん: 発達障害の特性というか、脳から来ているんでしょうね、その感覚って。
Bさん: 80点でも厳しいですもんね。自分が許せないというか。100か120まで頑張らないと…。でもそうなると、人生無理して短距離走みたいになりますけどね。
Cさん: 妥協ができないから不幸になっているのかなと思っています。
「手を抜くことが良い」という経験をする
Dさん: 20、30点が良いという経験をすれば良いかもしれません。僕もそうだったんですけれども、作業を振られたりすると100%をしないと気がすまなかった。例えば文章を整理しろと言われると細かいことが気になって、スペースが入っていなかったりとか、てにをはが違ったりとか。
Cさん: わかる…。
Dさん: 完璧っていうのは、基本的に到達できない。数学で言うと漸近線に当たるようなものだと思って、時間が経てば経つほど完璧には近づくけれども、100%に到達することはない。なので、60、70%を目指すのが理想だと思うのですよ。
参考:漸近線
そういう考えを本で読んで、自分は60、70点を目指すようにしてみたんですね。そうしたら周りの人の反応がかえって良くて成功体験を得られたのです。100点を目指さなくても、周りとスムーズに進むんだという経験を得られた。今は60、70を目指すようにコントロールできるようになって、こだわりが少なくなってきたように感じています。
Cさん: そう考えられるためには、他者からの賞賛が基準になっていないといけないですよね。
Dさん: そうですね。僕は確かに周りから賞賛されたいという渇望がとても強いです。なので、60、70という自分から見ると手を抜いているような感覚でも、周りからの評判が良かったというのがこだわりが弱くなった理由の1つですね。
Cさん: 周りが良いって言っても、駄目って言っても、私の場合は関係ないんですよね…。よく誰もそこまで求めていないと言われるんです。
Dさん: それは確かにきついかもな…。
【もっと詳しく】「発達障害と仕事」について読む
【もっと詳しく】「発達障害と就職活動」について読む
発達障害の方の就労に関する悩みは支援機関へ相談を
発達障害の方が「業務に集中できない」「ミスが多い」など、仕事に関する困りごとや悩みを抱えている場合は、さまざまな支援機関に相談して力になってもらうことも可能です。就労に関する支援機関には、主に以下のような種類があります。
- 就労移行支援事業所
- 発達障害者支援センター
- 地域障害者職業センター
- 障害者就業・生活支援センター
- ハローワーク
- 地域若者サポートステーション
各支援機関の概要については、次の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
大人のADHDの女性の特徴とは?シーン別の特徴や相談先を紹介
Kaienの就労移行支援
Kaienでは、発達障害に特化した就労移行支援を行っています。100職種を超える実践的な職業訓練を提供しているので、自分に合った適職を見つけることが可能です。また、50講座以上の社会スキル・自己理解講座を毎日実施しており、自分の障害や強み・弱みを理解した上で苦手なことへの対処方法を身につけることができます。
加えて、Kaienは発達障害や精神疾患に理解のある200社以上の企業と連携しているので、他事業所では取り扱っていない独自求人も豊富です。担当カウンセラーも、あなたに合った職場を見つけるために二人三脚で全力サポートします。
また、就職後も3年半にわたる就労定着支援や定着支援SNSで安定就労をアシストしているのもKaienの強みです。
発達障害の特性を理解し集中力に関する対策を行おう
特定の物事に過剰に集中してしまう「過集中」。高い集中力が発揮できるのはメリットですが、過剰な集中が長時間続くと日常生活や社会生活に支障をきたすおそれがあるため、注意が必要です。
過集中は、ASDやADHDと関連があると言われることがあります。過集中の主な対策は、「休憩や作業中断に関するルールづくり」「タイマー・アラームの活用」「特性について周囲に理解してもらう」などです。
逆に、発達障害の特性によって集中力が続かないことに悩む方もいます。その場合は、定期的な休憩をとったり、パーテーションを置いて外部刺激を減らしたりすると良いでしょう。
仕事上の困りごとがある発達障害の方は、就労移行支援事業所などの支援機関を利用してサポートを受けることも可能です。Kaienは充実したカリキュラムやサポート体制で、あなたの安定就労を応援します。ぜひお気軽にご相談ください。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
監修者コメント
過集中と注意散漫は、一見正反対の現象ですが、適切な注意制御の困難さという共通点があります。過集中では特定の刺激に注意が固定し、周囲の重要な情報を見落とす危険性があります。例えば、運転中に考え事に没頭し、緊急車両や歩行者に気づかない状況などがありますね。一方、注意散漫な状態では些細な刺激に次々と注意が奪われ、本来の課題に集中できません。いずれも、状況に応じて適切に注意を向け、切り替える能力(注意の転換)の障害として捉えられます。脳機能的には、前頭前皮質を中心とする脳の実行機能ネットワークの調整不全と関連している可能性があります。いずれにしても、過集中に陥りやすい場合には本記事にあるような日常の工夫が必要ですし、それがADHD特性からくるものであれば、抗ADHD薬が役立つ可能性もあるので、主治医と相談しても良いかもしれません。
監修 : 松澤 大輔 (医師)
2000年千葉大学医学部卒業。2015年より新津田沼メンタルクリニックにて発達特性外来設立。
2018年より発達障害の方へのカウンセリング、地域支援者と医療者をつなぐ役割を担う目的にて株式会社ライデック設立。
2023年より千葉大子どものこころの発達教育研究センター客員教授。
現在主に発達障害の診断と治療、地域連携に力を入れている。
精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、医学博士。
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