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Kaienニュースレター 2014年8月号
Kaienは、発達障害*の方が強み・特性を活かした仕事に就き、活躍する事を応援するプロフェッショナルファームです
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1. 出前講座 「発達障害”体験型”セミナー」 を企業・団体・学校向けに提供開始
2. 出前授業もスタート 大学生向け「ガクプロ」と、小中高生向けキャリア教育「TEENS」
3. Kaien倶楽部 在職者・地方在住者向けに平日日中と土曜日のプログラムを開講
4. 今月のメディア・講演情報
5. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします
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1. 出前講座 「発達障害”体験型”セミナー」 を企業・団体・学校向けに提供開始
来月(2014年9月)、株式会社Kaienは設立から5周年を迎えます。これまで大人向けの就労支援や、小中高生向けや大学生向けのキャリア教育を、発達障害の領域で手掛けてきました。
これまでいわば福祉村への支援を中心にしてきたわけですが、今後はより一般へ発達障害の特性・魅力を伝えていく必要性を感じています。そこで、発達障害を疑似体験できるワークを含んだ「出前講座」を発達障害の方に接する可能性のある企業や団体、学校などで行っていくことになりました。当社の内部向けの社員研修で使われている要素を盛り込んだプログラムです。
また、「出前講座」の活動は、以下に掲げる当社の3つの役割にも沿った活動になります。
1.凸凹のある人の特性を理解し、活躍の場をつくりだすこと
2.企業に凸凹のある人材の活用方法を伝え、資本主義社会の本来の力を引き出すこと
3.凸凹のある人が仕事を通じて職場に貢献していることを社会全体に伝えること
企業のダイバーシティマネジメント、社員教育、教職員教育、親御様向けの会などで、発達障害の理解を深め、接し方を身近に感じてもらうだけでなく、活躍の場を社会に作る一助にもなりたいと思っています。プログラム内容の詳細やお問合せ方法については当社のサイトをご確認ください。サービスの提供は9月18日の当社5周年以降を予定しています。
<リンク>
・採用サイト(3つの役割について) https://www.kaien-lab.com/company/recruit/
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2. 出前授業もスタート 大学生向け「ガクプロ」と、小中高生向けキャリア教育「TEENS」
出前講座と合わせて、「出前授業」も5周年に向けて開発を行っています。出前授業は、当社のプログラムをお子様や学生に受けていただくものです。通いなれた学校・大学で当社のプログラムを受けていただけます。
特に大学生や高校生はご本人の気づきがない場合が多く、なかなかKaienやTEENSなど「障害」のついたサービスを受けることへの心理的抵抗があるケースがあります。出前授業の場合は、「発達障害」という言葉は一切使わず、仕事の体験やコミュニケーションに特化したセッションを通じて、働くことやご自身の特性に気付けるプログラムにしてまいります。
出前授業は、当社のガクプロをもとに開発した大学生向けの出前授業と、TEENSをもとにした小中高生向けの出前授業の大きく二つに分けられます。詳しい内容やお問合せの方法については以下のリンクをご参考にされてください。
<リンク>
・ガクプロ(大学・専門学校生向け) http://www.gakupro.com
・TEENS(小中高生向け) http://www.teensmoon.com
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3. Kaien倶楽部 在職者・地方在住者向け 平日日中と土曜日に開講
これまで当社の就労移行支援事業は、制度的に、すでに診断がある「障害者」や、週5日来られる首都圏の「失業者」に限られてしまっていて、ご相談いただいてもなかなか利用に結び付かないことが見られました。たとえば、地方在住の方、まだ診断を受けていない方、アルバイトを含む仕事をしている方、現在休職中の方などです。
このため、11月に岩本町駅すぐ(秋葉原駅からも徒歩2分)に新拠点を構え、平日の昼間や土曜日などに週に1回程度で参加できるプログラムを実施することになりました。この新拠点は大学生・専門学校生向けのガクプロの本部も兼ねます。一度に100人程度が入れる拠点のため、利用枠が大幅に拡大することにもつながります。
<リンク>
・ガクプロ(平日枠が拡大) http://www.gakupro.com/
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4. 今月のメディア・講演情報
今月は、つくばで講演を行いました。
<リンク>
・「空気を読め!」と言う前に… つくば公開講座 https://www.kaien-lab.com/?p=4430
・代表鈴木の登壇予定 http://ksuzuki09.blogspot.jp/p/blog-page.html
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5. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします
代表取締役の鈴木です。ニュースレターの登録時や説明会の申込みフォームなどでお寄せいただいたご質問、ご意見にお答えします。
<コミュニケーション力について>
Q1. 採用側に欲しい人材と思ってもらえるための「コミュニケーション能力」を具体的にご説明いただけますか?障がい者就労に関わる方とお話しすると「コトをおこさないでくれればいい」というネガティブな空気を感じるのです。ポジティブに社会と関わりたいです。どのようなコミュニケーションスキルを磨けばよいのでしょうか?
鈴木. 仰る通りで、障害者枠でのスクリーニング基準として、「厄介なことを起こさないこと」という、マイナス要因がどれだけ薄いかという視点があるのは事実だと思います。しかし、無理解なところばかりではないと思いますので、(まだまだ少ないと思いますが)理解ある職場を選んでいくことが重要だと思います。あえてコミュニケーションスキルで打開できる可能性を探るとすると、受信を意識するということだと思います。発達障害の傾向がある方の場合はコミュニケーションスキルというと、発信のほうをかなり意識されていますが、世の中で重要なのは受信です。ずれずに受信することを相手に伝えるスキルが若干の前進をもたらすかもしれません。
<発達障害について>
Q2. 説明会に参加させて頂いて本当に良かったと思っています。企業とwin-winの関係を作ることになるのだなと改めて感心致しました。発達障害者は社会にとって有用な人材となりうるのに誤解のために活かされていないと思うことが多いのです。息子が中学で発達障害と分かるまで「愛情を十分注いでないんじゃないか」とか「躾が悪いんじゃないか」と言われることが何度もあり、障害だと分かって非常に救われた思いがしました。私の育て方により問題が生じた訳ではなく、言わばこれまで想定されてこなかった個性なのでそれに応じた対応をすればいいだけだと思ったのです。でも、他の保護者の方から「絶対言わない方がいい」と言われて「扱い方が分かればその方がいいと思うのに」と思っていたのですが、「説明に書いてあることが全部該当すると思ってしまう」という説明で納得がいきました。知り合いにも発達障害の疑われる例やほぼはっきりと自閉症のお子さんをお持ちの方があるのでKaienについてお知らせしていこうと思っています。
鈴木. ありがとうございます。若干補足しますと、発達障害の受け止めができにくいご本人・親御さんの場合は、本やネットに書いてある説明のすべてが当てはまると思っている場合があるように思います。誰しもある程度当てはまるのが発達障害で、それをすべて否定すると世界の見え方が歪んでしまうような気がします。当社では今回のニュースレターで触れたように、発達障害を身近なものとして魅力や特性を伝える体験型のプログラムを、広く一般向けに行っていこうと思っています。私も発達障害のことを知って、それまで理解しにくかった周囲の人の言動が理解しやすくなったように思いますので、ごく当たり前の知識として身の回りの発達障害的な現象や強みを伝えていきたいと思います。
<適職について>
Q3. 32歳です。自分の資質と仕事の適性に悩んでいます。自分の資質に沿っている仕事で、かつ高度専門性のあって一定の報酬が望めるキャリアプランは何か。所謂発達検査から具体的なキャリアのコンサルをしてくれるとありがたいです。
鈴木. 率直に言うと発達検査ではなかなか適性はわかりません。年々働く環境は変化します。同じ職種名であっても求められるスキルは変わってきます。発達の検査はもともと職業を探すためではないですし、職業を探すために特化するものをつくったとしても大体こういう傾向、ということがわかるだけで参考になりにくいです。しかもそのテストでわかる傾向というのは、見る人が見ればテストをする前にある程度分かってしまう程度だと思います。 発達障害だからこれが適職、というのはなかなか言いにくいのですが、一方でこの仕事、この環境、この社風はやめたほうが良いというのは、ある程度早い段階でお伝えすることができます。32歳ということですので、転職マーケットでも、まったく毛色の違うところにチャレンジをするのは難しいと思います。これまでのご経歴の延長線上かそれに近いところで、発達検査や見立てなどで確実性の低い選択肢を排除したもの、を選ぶべきだと思います。次の質問とも関係しますが、今仕事がない方は当社の就労移行支援を、在職中の方にはKaien倶楽部というサービスをお勧めしています。
・就労移行支援 https://www.kaien-lab.com/jobassistance/jobassistance/
<一般枠か障害者枠か>
Q4. 私は3歳の時に、高機能自閉症と診断を受けました。知的には問題は皆無でしたので、公立小、公立中、私立高校と進みました。高校卒業後、栄養士専門学校に進学しましたが、勉強が付いていけなかったのと、人間関係(周囲からの、いじめに遭いました。)で、辞めてしまいました。現在は障害者枠でパートで働いていますが、職場での、障害のある方(特別支援学校出身者)との、価値観や意見の食い違いによる、トラブルに悩まされています。高校時代の元友人からは、「今まで、普通の学校で頑張れたんだから、一般の企業でもやれるだろう。」と言われました。ですが、親や親族からは、「今の会社を、辞めては駄目だ」と言われ、この先、自分にあった、仕事を見つけ、どう生きていくか、悩んでいます。
鈴木. すでに会社に所属して働いていらっしゃることから、軽々にお伝えしずらいところです。学校での「普通級」と、職場での「一般枠」の間には大きな段差があり、普通級だったから一般枠でも大丈夫ということはまったく言えないと思っています。(※学校では普通級でも自分のテンポでコミュニケーションをすることを許されるが、職場では通常相手、すなわち上司や客のペースに合わせることが必要だからです) 一方で一般枠も障害者枠よりも簡単だったり賃金が低かったりすることもありますので、一概には言えない部分です。どんな会社でも価値観や意見の食い違いがあると思いますので、いただいた内容から判断すると、今しばらくは現在の仕事に居続けるのが良いと思います。当社へつながるということでしたら、当社のサービスとしては在職者向けのKaien倶楽部が当てはまると思います。
・ご利用の流れ(大人向け利用説明会) https://www.kaien-lab.com/flow/flow/
<当社サービス 大人向けについて>
Q5. アスペルガー症候群を持つ私は先月から上京してクローズとして就職活動をおこなっているのですが、苦戦しております。障害者雇用も視野に入れており、Kaienでの就労支援のプログラムに関心があります。質問ですが、Kaienのプログラムや相談といったサービスを受けている期間であっても、クローズでの就職活動は継続しても構わないのでしょうか? それともやはり、障害者雇用を前提とするサービスなのでそういったことは避けるべきなのでしょうか?
鈴木. 当社での支援は「障害者雇用を前提とする」ことはまったくありません。一般枠も同じように支援をしています。
Q6. 「一般的な例」として提示されていましたスケジュールですが月~金まで毎日予定が入っていました( https://www.kaien-lab.com/jobassistance/jobassistance/ )が基本そのようなスケジュールになるのですか?
鈴木. 就労移行支援についてはご理解の通りで月曜日から金曜日まで通常の職場のように様々なタスクが入っています。もちろん通院や就職活動で”半休”や”全休”をとることは可能です。 一方で大学生向けのガクプロや、在職者向けのKaien倶楽部は毎日通うということは想定しておらず、通える時に通うというサービス設計になっています。
Q7. 横浜事業所での訓練参加を希望する場合、入所までどの程度の待機(順番待ち)が必要になるでしょうか?
鈴木. これも就労移行支援についてのご質問と理解しています。当社の就労移行支援はおかげさまで待機が出る状態です。待機は現在利用されている方が就職されると一人減る形になります。このためはっきりとお伝えできませんが、横浜事業所がいま一番待機は短く、直近の状態は2~3カ月で利用していただいている形になっています。
<当社サービス TEENSについて>
Q8. TEENSの利用を希望しています。横浜での利用になると思いますが、説明会・体験セッションについては、新宿に参加させていただいてよろしいのでしょうか?
鈴木. はい。ご理解の通りです。どちらに参加いただいても構いません。利用説明会については現在場所の関係で新宿のみで開催しています。一方体験セッションはTEENS新宿だけではなく、TEENS横浜でも開始しました。なお、オフィスの雰囲気やスタッフは事業所で変わりますが、プログラムや運営方針は同じTEENSですので、全く一緒です。
・利用説明会(TEENS) http://www.teensmoon.com/flow/seminar/
・体験セッション(TEENS) http://www.teensmoon.com/flow/es/
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
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