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Decobo通信 では当社のノウハウをお届けしています。Kindleや冊子で購入できます。
- 第1号 特集「10代の発達障害」
- 第2号 特集「発達障害と間違えられやすい症状」
- 第3号 特集「発達障害者(児)の進路・就職」
- 第4号 特集「Kaien創業期~発達障害の子を持った私が起業家になったわけ~」
お求めはKaienオンラインショップ から。
1. 「第3回Kaien合同面接会・発達障害者人材活用セミナー」を開催
当社では就労移行支援やガクプロの利用者向けに、障害者枠での合同面接会を季節に1回ほど行っています。今回は第3回の開催となり、13社に参加頂きました。現在選考が次々に進み、内定が出始めているところです。
発達障害の特性に期待したい、という企業はまだ障害者枠に限っても圧倒的な少数派です。ところが一度雇うとその可能性に気付いていただける企業が多く、ほとんどの企業がリピーターになっていただいています。今回はそういった会社の横のつながりを作ろうと、『発達障害者人材活用セミナー』も同時に開催しました。サザビーリーグHR社の方々に発表を頂き、他の企業の人事担当者から大変な好評でした。
以下のサイトからぜひ当日の様子や発達障害者の雇用環境整備の可能性を感じていただければと存じます。
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2. インターン採用説明会を開催
当社では、今年12月に川崎駅近くに6か所目の就労移行支援事業所Kaien川崎を設立予定です。また同じオフィス内には、来年(2016年)早々、小中高生向けの放課後等デイサービスであるTEENS川崎を開所予定です。
TEENSのインターンは、発達凸凹のあるお子様の学習支援や生活支援に入るだけではなく、お仕事体験での上司役や、プログラム作成、営業など、個々の興味・能力に応じてビジネスと福祉の両方の最前線を体験できる、要求度の高いインターンです。
この度、11/15(日)、11/29(日)にTEENS川崎(予定地)でインターンの採用説明会を行うことになりました。採用説明会へ参加希望の方は、以下のウェブサイトからオンラインフォームにご記入ください。なお、川崎での勤務のほか、横浜・新宿・御茶ノ水の既存拠点での勤務を希望される方も、この説明会の機会をご活用ください。
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3. 今月のメディア・講演情報
毎日新聞に掲載されたほか、熊本市の発達障害者支援センター、都内の大学等で講演を行いました。
- 09/28 毎日新聞にガクプロの記事が掲載
- 09/28 熊本市発達障がい者支援センター みなわ(熊本・熊本市)
- 10/05 東京都若者社会参加応援事業 ひきこもり支援セミナー(東京・渋谷区)
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4. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします
代表取締役の鈴木です。ニュースレターの登録時や説明会の申込みフォームなどでお寄せいただいたご質問、ご意見にお答えします。
ADHDに向いている仕事 1
Q1. ADHDのため自分の興味があることがいろいろあるので、個別相談で自分に合いそうな職業を診断してほしい。
鈴木. 大人のADHDについては当社サイトでも解説している通り、『ご本人の興味関心や集中度が保ちやすい職種・仕事の現場を選』ぶことが重要です。一方で、業務はいろいろと多彩にできるよりも、一つをしっかり深める必要があります。発想が豊かともいえますが、気移りがしやすいのがADHDの特性のマイナス面でもあります。一つにしっかりと落ち着けるかがまず重要なように思います。ただし、やや矛盾しますが、何をするか決めても、今の世界はどんどん中身が変わってきます。例えばプログラマーといっても20年前のプログラマーと今のプログラマーは覚える知識や必要とされるスキルが違うでしょうし、実は数年前と比べても変わってしまうのが今の職場の怖いところです。何を言っているのかというと、この分野のプログラミングだけがしたいなどと極端に狭めず、プログラミング全般など広めに興味関心を持つとともに、ADHDの場合に限りませんが、新しい学びを絶えずするということを意識していただきたいと思います。
ADHDに向いている仕事 2
Q2. 自分自身のことが良く理解できず、適性が掴めずにいます。何か打ち込める仕事を見つけたいのですが、何をどうして行けばよいのかわからずに時間だけが経ってしまいます。大学を中退してから、病院でADDの診断を受けましたが、障害者枠を利用すべきか、一般枠の方がいいのかもわかりません。
鈴木. 再び当社サイトから引用しますと、『ADHDの人が最も訴えるのはミスの多さ、抜け漏れの多さ』であるため、『ミスや不注意が許容される文化や業務内容を考える必要』があります。この時、質問1のように、何か特定の分野だと注意力がUPする人もいますが、実はそれだけを考えればよいわけではなく、作業の手順や、一緒に働く人のタイプ、職場の雰囲気などのフィット感も非常に重要になる場合が多いです。こうしたことが上手に乗り越えられるなら一般枠でもよいと思いますし、周囲に上手に合わせてもらうこと、つまり配慮を多めに要求するなら障害者枠が良いのではないかと思います。あくまで一般論で、詳しくは個別相談で伺えればと思います。
診断を認められない
Q3-1. 大学1年生です。本人は障害(アスペルガーとの診断)を認められません。生活に支障を来す場面が増えて参りましたので 保護者にはできない訓練、将来への準備を支えて頂ける場を探しております。
Q3-2 利用説明会、とてもためになりました。本人の自覚がまだ不十分で、個別相談の予約をできずに帰ってしまい申し訳ございませんでした。何にもまして、自覚の大切さを痛感しました。この、自覚を促すノウハウがありましたら、是非とも知りたいです。多分、かなりの時間を要した後、御社にお願いするような気がしてなりません。
鈴木. 高校や大学の頃、あるいはそれ以降に診断を受けるケースはなかなか受容が難しい場合があります。当社も色々と悩むところですが、いろいろな受容を傍らで見ていますと、自分に似た人が生き生きと活躍していることを知ること、が最もよさそうな気がしています。つまり発達障害の特性にどこか気づいているから拒絶しているわけであり、またその特性がマイナスにしかならないと感じているので受け入れられないのだと思います。そこにロールモデル(少し前を歩く、自分に似た人生の先輩)がいるかいないかが、希望を持ち続けられるかの分かれ道になる可能性があるということです。そういったコミュニティづくりが一番ではないかと思って、日々当社事業を営んでいます。
自立した生活をおくるには
Q4. 現在一人暮らしで、近くの会社に勤務しておりました。努力はするものの時間を守れない、連絡を忘れる等で信頼が無くなったり注意される事が増え会社に行けなくなり退職する事に。生活面では食生活の乱れや睡眠不足等の時間配分、金銭計画が立てられず破綻しています。一人での自立は難しいのでしょうか?次の職場も決まっているものの続けられるとは思えず経済的支援にも限界を感じています。
鈴木. 他の支援者からの受け売りですが、就職を安定するためには、生活リズムや体力・精神力の管理というピラミッドの土台があって、初めてピラミッドの上に就職のためのノウハウや職業スキルが乗ることができます。発達障害の人の中には、ピラミッドの上の部分はある程度出来上がっているが、下の部分、つまりしっかりと起きたり寝たりが難しい、掃除や洗濯などが就業を続けられないぐらいにほとんどできない人がいらっしゃいます。ご質問の文章を見る限り、今回のケースではすべての面での自立はまだ難しいようです。対応策としては発達障害の方を受け入れてくれるグループホームを活用することが挙げられます。まだ数は少ないですが、今後増えてくると思います。そのほか福祉の制度を活用し、しっかりと生活の仕方を学んで、徐々に自立した生活に近づけていくのが良いと思います。
高卒での障害者枠就労
Q5. 広汎性発達障害の就職希望の高校3年生の親です。就職の前に、コミュニケーション、ビジネスマナーを訓練をしたいと思います。本人は会話が苦手なだけで、PC能力はある程度高いものを持っています。30時間程度CBT(コンピュータ・ベースト・テスティング)にてMOSのEXCEL、WORDの合格済みです。特例子会社などに就職させたいのですが、4月入社にこだわらず訓練をした後に就活したいと思っています。
鈴木. 実はここが当社が問題意識を持っているところです。つまり、特別支援学校に通う、多くの場合は知的障害の伴う発達障害のお子様の場合は、学校で就職活動を支援してくれますが、一般の学校に通う高校生の場合、障害者枠では学校の先生もまったく経験がないため、アドバイスができないことが多いと思います。そのため当社ではいくつか対策を考えています。TEENS(放課後等デイサービス)で就職支援を厚くすることがまず一つ。加えて、本来大学生や専門学校生向けのガクプロにも高校生の段階でも参加いただくことが可能にしています。さらにはより就職に近づきやすい、高校生でも受けられる職場実習の開拓なども行っています。学校で出来にくいからこそ当社などが行う社会的な意義があると思いますので、今後力を入れたいと思っています。 なお、ご質問の欄に4月にこだわらないとありました。まさにその通りでよいと思います。特に障害者枠の場合は、”新卒”の概念が希薄です。このため3月までに受からなかったら急に求人数が減るということはありません。しっかりとあったところを探されるとよいと思います。
支援者向け見学会
Q6. 障がい者雇用コンサルしております。一度見学させて頂きたいです。
鈴木. 原則として”個別の”見学はお断りしています。当社のサービスは支援者向けではなく、あくまで当事者・ご家族・雇用企業向けだからです。本来のサービスに力のすべてを注ぎたいため、どうしても時間と手間がかかる外部の方の”個別の”見学はお断りしています。一方で、行政・福祉・教育・医療などの関係者向けには月に1度、当社の指定の場所で、指定のお時間でとなりますが、支援者向けの見学会を開催しています。このイベントには実は、ほぼすべての”競合他社”がすでにお越しいただいます。当社のノウハウを伝える場ですので、競合に伝えるということはあまりに気の良い考えだなと我ながら思うのですが、発達障害の方の支援の一つの形として刺激を様々な方面に与えられたらと思って開催しています。なお、今後川崎にKaienの就労移行支援とTEENS(放課後等デイサービス)が同一の敷地にオープンする予定で、落ち着きましたらお披露目会を開くことになると思います。その際にも、支援者向けに見学会を臨時で開催予定ですが、具体的な日時には未定です。
県外の人の利用
Q7. 県外の人でも利用できますか?
鈴木. はい。当社のすべてのサービスは都道府県、市区町村など、お住まいの自治体に関係なく受けられます。ただし、ほとんどのサービスは事業所に通っていただく必要があります。今後、ネット経由などでのサポートも検討中ではありますが、具体的にはまだほとんど提供できていないのが現状です。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
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