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Decobo通信 では当社のノウハウをお届けしています。Kindleや冊子で購入できます。
- 第1号 特集「10代の発達障害」
- 第2号 特集「発達障害と間違えられやすい症状」
- 第3号 特集「発達障害者(児)の進路・就職」
- 第4号 特集「Kaien創業期~違う登山口 同じ頂上~」
- 第5号 特集「Kaien創業期~起業前後のアップダウン 前編~」
お求めはKaienオンラインショップ から。
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Kaien主催セミナー は不定期で開催中。 ~なるほど発達障害~ Kaien Meetup
子どもの発達障害に関する情報はTEENSのニュースレター を合わせてご購読下さい。
1. Kaien・ガクプロ・TEENSを地方でも 地域パートナー募集
2016年3月現在、当社プログラム(Kaien・ガクプロ・TEENS)は首都圏のみでの運営となっています。しかし数年前から地方でも当社プログラムを活用したいというお声を頂くことが多くありました。そこで当社の運営方法やプログラムを全国で活用いただくための制度を試行します。地域パートナーシップ制度のご提供内容は以下を予定しています。
- 就労移行支援 (大人向け職業訓練・自己認知・ビジネススキル・就活支援プログラム)
- ガクプロ(大学生向け 職業訓練・自己認知・ビジネススキル・就活支援プログラム)
- TEENSリンク(小中高生向け お仕事体験・学習支援プログラム)
- 発達障害支援の支援者向けプログラム (当社社内スタッフ用 研修プログラム)
- 当社への貴社社員・貴団体職員の長期派遣(6~12か月の長期研修)
<リンク>
2. ”特例子会社” Kaienハートが始動
Kaienの職業訓練はPCを中心とした事務作業やIT関係の業務が多く、障害者枠で相当数の求人がある軽作業(手先を動かすような作業や体を動かすような作業)は少なめでした。数年前の利用層から当社の利用者も多様化し、知的障害のある発達障害の方や、PC業務への適性が見られない方が増え、軽作業系の訓練を増やす必要を感じていました。
そこで、Kaienハートという”特例子会社”を設立することにしました。特例子会社と言っても実際の会社ではなく、あくまで仮想上の会社で、就労移行支援等の職業訓練で疑似職場として機能する予定です。3月から業務(職業訓練)を行います。主な内容は、PCのキッティング、印刷、製本、封入、清掃、備品発注・管理などです。実際の特例子会社(障害のある人を雇うための特別な会社)で行われていることが多い業務を取り扱います。
また、軽作業の職場で求められることの多い、キビキビ、ハキハキなどを、Kaienハート社の社是とし、これまでのKaienの事務・IT系の職業訓練と合わせて、多様な体験を職業訓練の中で行えるようにしていくつもりです。Kaienハートの多くの業務は、Kaien川崎、Kaien秋葉原サテライトで体験できるほか、池袋や横浜、新宿でも一部が行えます。詳しい説明はご利用説明会でご案内しています。
<リンク>
3. 今月のメディア・講演情報
ADHD学会に登壇したほか、朝日新聞に掲載されました。
<講演>
- 02/20 日本ADHD学会 第7回総会「ランチョンセミナー」(東京・文京区)
- 02/26 豊川市障害者雇用促進セミナー(愛知県・豊川市)
<メディア>
<講座>
- 筑波大学 学生向け就活準備講座
<リンク>
4. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします
代表取締役の鈴木です。ニュースレターの登録時や説明会の申込みフォームなどでお寄せいただいたご質問、ご意見にお答えします。
東大のアスペ 海外のアスペ
Q1. 東大の発達障害支援から社長ブログ、こちらに飛んできました。息子は二浪目で医学部志望。ハンガリーの国立医学部は合格しております。医科歯科を受験します。東大のほうが支援室があっていいですね。うちのはアスペです。2歳頃から気づき、それなりの育て方をして来ましたが、受験には弱いですね。気持ちが。ほとんどの人は息子のアスペに気づきませんが、やはりもっている素質はもってます。(笑)伺うこともあるかもしれません。海外の学校のほうがアスペにはあってますね。日本は横並び、人と違うと排除しますから、根本的に厳しいです。
鈴木. メッセージありがとうございます。頂いた内容に刺激を受け、東大と海外について考察します。
鈴木も東大出身です。いろいろと不思議な教員・先輩・同級生・後輩を見てきました。たしかに発達障害の傾向のある人は多いと思います。ただ傾向があっても結果(※これは各人の定義によりますが、仕事での活躍かもしれませんし、結婚など人との関係かもしれませんし、資産・所得などの裕福さものかもしれません)が出ていれば、診断も不要ですし、支援も概ね不要になります。何を言いたいのかというと、東大は確かにそういう傾向の人は多いのですが、それでもなお、人生において結果が出ている人が多いわけです。なので診断につながらないことが多いです。
一方で東大で診断につながっているケースはそういった良い意味での成果・結果が出ていないことがほとんどです。周りの東大生・出身者が華々しく活躍している中で取り残されている感覚は他校の比ではないでしょう。支援室があるといっても、他の学生のレベルまで達することができないもどかしさを慰める程度なのではないかと思っています。東大の支援室に力がないというのではないです。発達障害の人も(完全な孤立型ではない限りは)周囲と自分を比較しますし、むしろ(心の充実度など見えない部分ではなく)目に見える成果に目が向きがちなのが発達障害の特徴ですので、余計に苦しめられることになります。
学力が高い発達障害の人にあうと、自分が勉強ができることについては淡々と話し、むしろ勉強ができることを不幸な要素の一つのように言う人が相当数います。そこまで自尊心が低いのは、周囲との比較がつらいからだと思います。勉強ができるからこそ東大に来てしまい、なので周囲との差が痛いほどわかってしまうという感じです。なので、東大の支援室こそ、考え方によっては支援者にとって一番難しい支援室かもしれないとさえ思っています。
海外との比較。これはなかなか難しいです。韓国や中国、米国から見ると、日本も海外ですので、日本対海外というのは、表現しやすいものの、実はなかなか定義しづらい概念です。たしかに日本では人の気持ちを読んだり、周りに合わせたりということが特に要求されますので、アスペ系の人には生活しづらさは世界ワーストに近い部分があるのは確かだと思います。しかし実はSONYやHONDAなど尖った人・組織を認めて世界的企業に育てられた社会でもあります。良く言われる日本人の特徴の勤勉だけでは世界的な企業はやはり出来ないです。目に見えない同調圧力はありながらも、異才を認める文化が、日本かもしれません。
鈴木も海外(米国・イリノイ州)に2年いましたが、たしかに同調圧力はあまり感じませんでした。しかしそれは日本にいると”空気”を感じるものの、彼の地ではその空気を感じる力・環境が自分に無いだけで、つまり異邦人で違いすぎるので型から外れており、そもそも現地社会から疎外されたところから生活がスタートしますので、気が楽なだけだったのかもしれないと考えています。
念のためですが、海外よりも日本が絶対良いといいたいわけではありません。どこが暮らしやすいかはその人次第です。ただ海外のほうが、あまりにも自分が外様すぎて、同調圧力すら感じない状態になっており、次第に住み始めるとなかなか現地社会に入れない、排除されている実感を感じやすくなるというものなのかなぁということです。人によって暮らしやすい社会、環境はあると思いますが、日本はダメだから、海外にというのは、一つの賭けのようなもので、本当にそうなのかは、短期滞在や留学などリスクが少ないところから始めるとよいかなと思っています。
当社は秋葉原に本社・事業所がありますが、アキバで行きかう人を眺めていると、ここは発達障害パラダイスだなぁと心の底から感じます。発達障害の人にとって日本も捨てたものではないです。まあ秋葉原の駅構内でラブライブの限定ゲーム体験?にそれっぽい集団たちの行列が出来ているのを見ると世も末かなぁとも思いますが・・・。
苦労・悩みが分かりにくい 女性の発達障害
Q2. 30代女性です。派遣での仕事経験はありますが、対人的な仕事が苦手で電話応対、来客応対を避けるような事務系の仕事を選んできましたが、限界が来ていて職場でうまくコミュニケーションを取れる自信がありません。診断を受けた訳ではありませんが、昔は対人恐怖症で今は社交不安障害と呼ばれるカテゴリーに入ると思いますが、最近発達障害的なものを自分でも感じます。お客様だけではなく(お客様と接する仕事は出来ないですが)、職場でもうまく上司や同僚とコミュニケーションが取れず、言われた事が理解できなかったり、何度も同じ間違いをしたり、臨機応変に対応できず、仕事の全体像や流れなどが理解できない事が多いです。しかし、その辺の事を心療内科やジョブカフェに行っても、その時は普通に話せるので、イマイチ理解してもらえず、このような自称発達障害者の訓練施設を探していました。派遣会社にも、見た目から判る障害ではないので、普通に仕事が出来る人だと判断されて自分にとってはハードルの高い仕事を紹介されてしまいます。(対人能力の必要な仕事)職業訓練をして自信を取り戻してから、新たな仕事に取り組みたいと思っています。宜しくお願い致します。
鈴木. びっくりするほどしっかり客観視をされていると思いました。むしろ客観視ができてしまっている分、周囲とのズレなどに違和感を覚えてたり、違ってしまうのではという将来への怖さ(予期不安)があるのかもしれません。こういうタイプは女性に多いと思っています。過去に女性の発達障害についていくつかブログ記事を書いていますので、よろしかったらお読みください。
当社見学を希望
Q3. Kaienさんの事業所やTEENSさんの事業所を一度見学してみたいです。
鈴木. 当社の事業所の見学は原則受け入れていないです。申し訳ございません。原則から外れるのが、本ニュースレターにも書きましたが、「地域パートナーシップ制度」に応募なさる場合です。当社のプログラム・運営方法を地域でも活用したいという支援企業・団体の方のみに現場を見てもらうことにしています。
ガクプロ川崎はいつOPEN?
Q4. この春高校を卒業する男子で、注意欠陥と診断されています。大学受験がうまく行かず、浪人生になります。心配事は多いですが、いろいろお聞きできればありがたいです。最寄りは川崎ですが、川崎のガクプロが16年春からとのこと。いつ頃開所なのでしょうか。
鈴木. 今の予定ですと6月ごろです。当初は鈴木がほぼ一人で静かにガクプロ川崎を立ち上げる予定です。なお、頻度は少なめの予定です。土曜日に2回。平日も週1、2回程度かなと思います。(参考: 秋葉原や新宿は、土曜は毎週、平日もほぼ毎日です。)
ガクプロ 女子学生の利用状況
Q5. (ガクプロについて)女子学生の利用状況が知りたいです。
鈴木. やはり少ないです。発達障害は男性が多いと言われている通り、当社の利用は就労移行支援もTEENS(放課後等デイサービス)も男性が多いです。ガクプロについても女子学生は2割弱です。男子学生に比べて静かに話を聞いてほしいというニーズが強いように思います。3つ前のQ2でも触れましたが女性の発達障害に関する特徴や悩みは男性のそれと違うことが多いので、注意して接するようにしています。
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