ちょうど1年ほど前のものすごく暑い日に学会にお呼びいただき、発達障害*の就労支援のテーマで20分程度お話ししました。その時、他の先生方の発表も聞いて勉強になったのですが、その話が全て新書にまとめられてこの度発売されます。
発達障害に関する本は、発達障害のそのものについて話すことが多く、読みやすいのですが、現場は様々な要素が入り込んできます。本書では、薬物療法、二次障害、デイケア、家族など、実際の現場でキーワードになる広範囲な話題が取り上げられています。しかも学会で発表された内容なので、エビデンスがある話ばかりで勉強になると思います。私も寄稿させていただいたのですが、つい先日まで新書と気づかず、専門書(通常数千円はする)になるんだろうと勘違いしていたのですが…これが新書で出るのか…という世の流れに驚きます。
相当読み応えのある本だと思いますが、新書だけあって1000円を下回った価格なので、ぜひお読みください。Amazonのリンク。
著者の先生方は…岩波明先生(昭和大学医学部精神医学講座主任教授、昭和大学附属烏山病院長)、小野和哉先生(聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室特任教授、東京慈恵会医科大学精神医学講座客員教授)、柏淳先生先生(ハートクリニック横浜院長)、林寧哲先生(ランディック日本橋クリニック)、本田秀夫先生(信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授)、松岡孝裕先生(埼玉医科大学病院神経精神科・心療内科医長、埼玉医科大学国際医療センター精神科救命救急科部長)、横井英樹先生(臨床心理士、公認心理師、昭和大学附属烏山病院デイケア担当)、高山恵子先生(臨床心理士。薬剤師)という顔ぶれです。
文責: 鈴木慶太 ㈱Kaien代表取締役
長男の診断を機に発達障害に特化した就労支援企業Kaienを2009年に起業。放課後等デイサービス TEENS、大学生向けの就活サークル ガクプロ、就労移行支援 Kaien の立ち上げを通じて、これまで1,000人以上の発達障害の人たちの就職支援に現場で携わる。日本精神神経学会・日本LD学会等への登壇や『月刊精神科』、『臨床心理学』、『労働の科学』等の専門誌への寄稿多数。文科省の第1・2回障害のある学生の修学支援に関する検討会委員。著書に『親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ』(河出書房新社)、『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版)、『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房)。東京大学経済学部卒・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修了(MBA)。星槎大学共生科学部 特任教授 。 代表メッセージ ・ メディア掲載歴
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます