シリーズ第3回。コロナウイルス関連で緊急アンケートを行った結果をお伝えします。今回は就活生(就労移行支援・ガクプロ利用者)です。
回答数は185。多くは20~30歳代です。アンケート回答時期は2020年の3月10日~15日です。
就活生 半数に影響が出ている
すでに半数に影響が出ています。説明会や面接が中止または延期になったことがほとんど。まだ採用自体が取り消しになったというような例は見られません。
一方で、選考時期が遅くなることへの不安や、求人自体の数が少なくなる、それにつれて合格水準も高くなるのでは、など様々な不安が芽生えているのがわかります。ご自身の就活も長期化する可能性が出てきて、やる気を維持できるかという回答も多かったのが印象的です。
ストレス・不安 出ている人と出ていない人と二分
ストレスを感じている人は、普段の発達障害の特性がより顕著に出ているという風に理解したほうが良いでしょうか。
疲れやすくなったり、物事に集中しづらかったり、生活リズムや対人関係に影響が出てきていたりという感じです。
対処法は、子どものデータと変わらず、趣味やネットが多く、運動したり、人と話したりは少な目だなというデータが出ました。
就労移行等の利用変化
当社は在宅訓練もスタートさせており、在宅での就活についてもサポートを厚くしています。
が、やはり就活支援は、顔を合わせてお話ししたほうが進むという印象を持っている方が多く、時間をずらすなどして通所をしてくれる人が多数だということがわかります。
次回最終回は、在職者を取り上げます。すでに300人ほどのアンケートが集まっています。
文責: 鈴木慶太 ㈱Kaien代表取締役
長男の診断を機に発達障害に特化した就労支援企業Kaienを2009年に起業。放課後等デイサービス TEENS、大学生向けの就活サークル ガクプロ、就労移行支援 Kaien の立ち上げを通じて、これまで1,000人以上の発達障害の人たちの就職支援に現場で携わる。日本精神神経学会・日本LD学会等への登壇や『月刊精神科』、『臨床心理学』、『労働の科学』等の専門誌への寄稿多数。文科省の第1・2回障害のある学生の修学支援に関する検討会委員。著書に『親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ』(河出書房新社)、『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版)、『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房)。東京大学経済学部卒・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修了(MBA)。星槎大学共生科学部 特任教授 。 代表メッセージ ・ メディア掲載歴