こんにちは、Kaien秋葉原の村山です。
就職が決まり就労移行支援を修了される利用者のKaien流卒業式である「修了セレモニー」。シリーズ第6弾をお届けします。
今回ご就職が決まり、晴れてKaienを卒業されるTさん。発達障害と共に、生まれつき難聴で、遠くからの呼びかけや小さな声は聞こえづらいという障害もあります。しかし、彼女は常に前向きに課題と向き合い、対策を積み重ねられました。丁寧・親切な彼女のお人柄もあり、見事第一希望の企業にご入社されたTさんの、感謝の気持ち溢れるスピーチをどうぞ。
周りに頼ることの大切さを学び、課題と向き合った半年間
本日で訓練を修了となります。Kaienに来て一番学んだ事は、人に意見を聞いたり、アドバイスをいただいたりして、業務を仕上げていくということの大切さです。今まで社会人を十何年としてきたんですけれども、割と一人で抱え込んでしまうことが多くありました。Kaienに来てからは、スタッフ、講師の方、同じく訓練を受けている方々にたくさん頼らせていただき、相談することができるようになりました。
訓練中、特にオンライン店鋪業務では、私自身生まれつき耳の障害(難聴)もありまして、訓練生の皆さんとお話しする際には、いろいろともどかしい思いをさせてしまったことも多くありました。そんな中、こちらが特にお願いしなくても、自然とマスクを外して口の動きが見えるように話していただいたり、数字を指で表していただいたり、いろいろと配慮をしていただいた点がとてもありがたかったです。ありがとうございました。その点はぜひ「訓練で耳の悪い方と仕事をした際に、工夫しながら一緒に業務をしていました」ということを自己アピールの中に含めて頂き、就活で役立てていただけたらと思います。
私自身、自分がどういう人間なのかというのがわからなくて、良いところよりもできない事の方が目につくことが多々ありました。結局、最後にそれを克服するのに役立ったのが、自分の好きな言葉だったり、好きなものだったり、尊敬している人とかを思い出して紙に書き出すということでした。
いくつもいくつも書き出してみると、たくさんあるように見えたのですけども、スタッフの方々からアドバイスを頂いて、整理して考えみたらその根底はだいたい同じもので、1つ2つにまとまりました。そうして自分の頭の中を整理しまとめられたという私の経験は、皆さんに当てはまるかどうかわからないですけれども、参考にして頂けたらと思います。
約半年の訓練でしたけど、本当にありがとうございました。
意識だけではなかなか減らない「ケアレスミス」への対策
口頭指示の受け取りミスや、メールの入力漏れ、表に記載された文字の見落としなど、ケアレスミスが出やすかったTさん。Kaienの訓練の中で、メモ取りや復唱の徹底、指差し確認、終わった作業にチェック印を記入するなどなど、日々対策を実行され、ミスの予防に努められました。
Kaienの訓練はいろいろな業務を疑似体験でき失敗が許される環境だからこそ、自身の課題が見えやすく、それを克服する術を試し、成長することができるのだと感じます。
発達障害をお持ちの方の中には、Tさんと同様の悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?Kaienでは今後も一緒に対策を見出し、社会で活躍するまでのお手伝いができればと思います。一人でも多くの方の修了セレモニーに立ち会えることを、これからも楽しみにしています。