2017年1月19日(木)、第7回Kaien合同面接会が開催されました。
おそらく全国唯一の発達障害*に特化した合同面接会
面接会には22社の企業様とKaienの利用者(就労移行支援、大学生向けガクプロ)計66人が参加しました。
ずらっと企業が並びますのでどうしても緊張感が高まります。面接官から「ぜひリラックスしてご自身のことをお話しください」と声をかけていただき面接がスタートする様子が各所で見られました。
働く意欲、自己理解の重要性
前日の面接練習で上手く言葉がまとまらず、少し不安な表情を浮かべていたガクプロ生。会場で発見し覗いてみると、「最後に伝えておきたいことはありますか?」との問いに対し、「仕事をする上で課題はたくさん出てくるかと思いますが、これまで培った忍耐力で乗り越えていきますので、よろしくお願いいたします。」と、時間いっぱい意欲をアピールしていました。緊張感の続く中で、最後まで力を出し切ろうとするその姿に、企業の方も大きく頷いていらっしゃいました。
就職において、ビジネスマナーや清潔感のほかに必要な要素のひとつが、「働くことへの意欲」です。Kaienの面接練習では、この「意欲を伝える、表す」ということを特に注力してアドバイスをしています。
最近、私がもうひとつ大切だと感じることは、「自己理解」です。自分はどんなことを苦手としていて、どんなことなら継続的に取り組むことができるかということを掘り下げていくことで、ご本人も企業の方も働くイメージを思い浮かべることができます。自分の得意・不得意を知り、それを企業の中でどう対策を練り、活かしていくかということが、働く上で重要なポイントとなります。Kaienでは、一人ひとりにキャリアカウンセリングの担当者がつき、自分を知り、長く安定して働き続けるための対策を立てる支援を行っています。
面接会から1週間も経っていないですが続々と一次面接の結果が届いてきています。今回上手く行った人も行かなかった人も貴重な学びを得て、次の選考や、来月開催されるハローワークの合同面接会などに備えています。
発達障害の人の雇用を広げるための企業向けセミナーも同日開催
なお面接会の前には発達障害の雇用に興味関心のある企業様だけが集まるセミナーも開催。12社の企業の方にご参加いただきました。前半は「障がい特性に応じた環境づくりから戦力化へ」をテーマに、某企業様からのご講演。
後半は参加企業を3つのグループに分け意見交換の時間を設けました。各企業の課題や取り組みを共有することで、今後の方向性の材料を吸収しあう良き場となったようです。次回またこのような機会がありましたら、ぜひ多くの企業様にご参加いただければと思います。
関連ページ
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます