Kaienマンスリーレポート(2016年4月) 就職した方の約7割が利用する「発達障害に特化したKaien求人」のメリットとは?


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就労移行支援事業所Kaien川崎の大野です。

毎月、Kaien利用者の就職実績を定期発信している「Kaienマンスリーレポート」。今回も最新の就職実績をお伝えします。
今月は、前回に引き続き2015年の1年間の通年データに基づいてKaienの利用者がどのような求人媒体を活用して就職されているのか、についてレポートします。

4月の就職実績は前月を上回る人数

2016年4月のKaien全体の就職者数は、先月の20名をさらに上回り22名の方が就職されました。これはKaienの就労移行支援利用者全体の約18%にあたる人数です。春の就職シーズンに相応しく、先月もたくさんの方を職場に送り出せて大変うれしく思います。

今回就職した22名の方の訓練期間は平均して6ヶ月から7ヶ月程度でした。内訳をみると訓練を開始してわずか2ヵ月でスピード就職された方もいらっしゃれば、約20ヶ月を掛けてじっくり準備を整えた方もいます。出来るだけ早く就職していただくに越したことはないのですが、それぞれの個別の事情や状況がありますので、まずはご本人の納得感と安心感の高い就職をしていただけるよう柔軟な就活サポートを心がけています。

22名の修了生のみなさんのうち、約7割にあたる15名の方がKaienが独自に開拓している求人情報を利用し就職しました。なぜこれほどまで多くの方が、Kaienの独自求人を利用するのか、その理由を昨年のデータから見ていきたいと思います。

発達障害*に特化したKaienの独自開拓求人を訓練生がフル活用

2015年の求人媒体別の集計結果は下記の通りです。

2015年は150名超の方が就職していますが、60%以上の方がKaienの求人を利用して就職しました。また、給与はハローワークの求人よりも5,000円程度高いという結果です。
Kaien求人の定着率(1年後)は約98%と、他の求人媒体との差が顕著に出ています。付け加えると就労移行支援事業所の全国平均は約80%(半年後)で、ハローワーク経由で就職された方の定着率約91%も全国的に見れば非常に高いのですが、Kaien求人ではそれをさらに越える実績を上げています。

Kaien求人の3つのメリット

Kaien独自開拓求人の魅力の秘訣は、やはり発達障害に特化しているという点に尽きます。お伝えしたいポイントは3点です。

  • 第一に採用確率の高さが挙げられます。残念ながら世の中の求人全体でみれば、たとえ障害枠であったとしても発達障害の方を受け入れる準備が出来ている企業の割合はまだまだ多いとは言えないのが現状です。ハローワークの障害枠求人も、身体障害者やその他の障害を包括的に募集しているため発達障害の方が応募した場合の採用確率は経験上あまり高くありません。ですがKaienに求人を出している企業は、発達障害がある方の強みを活かすということに着目し、積極的に雇い入れようとしているため、その他の求人と比較して圧倒的に採用確率が高くなります。
  • 次に、求人マッチングの精度です。ハローワークや求人サイトでは業務内容を固定しない「オープンポジション」での募集をよく見かけます。結果的に自分に合う仕事に就くことが出来れば良いのですが、発達障害を雇い入れた経験のない企業の場合、能力の凸凹に対する理解が十分ではないため、しばしばミスマッチが生じてしまい雇用継続が困難になることがあります。一方、Kaien求人の多くは発達障害の方が得意とすることが多い業務を切り出し、求めている人物像がある程度固まった段階で募集をしています。Kaienの利用者は、自分の強み・苦手を職業訓練を通じて理解し、自分が能力を発揮しやすい求人をスタッフからのアドバイスを参考にしながら応募企業を選定することが出来ます。その結果、就職後も自分の強みを発揮しやすく、業務パフォーマンス向上と給与面での評価につなげることが出来るのです。
  • 最後はサポート体制です。Kaienに求人を出してくれる企業は、普段からKaienスタッフと密にコミュニケーションを取り合っており、より親密な関係性を築くことが出来ています。そのため就労中になにか困ったことがあった場合も、Kaienスタッフが仲立ちし業務調整などを柔軟に行いやすい土壌が整っているので、就労の安定につながっています。

今後も多様な職種・業種の求人開拓を予定

上記の様に、Kaienのご利用者に積極的に活用していただいているKaien独自開拓求人。「発達障害に特化した求人」としては、全国的に他に類を見ない質と量だと自負していますが、今後も拡大を続けていきたいと思っています。
現在のKaien求人は、まだ職歴が無い方が職業人として第一歩目として就職するのに丁度良い「エントリーレベル」の求人割合が多いのですが、今後はエントリーレベルの求人で経験を積んだ次のステップとして、また一般枠での就労経験がある方に向けた「キャリアアップ求人」の開拓に力を入れたいと考えています。
Kaienご利用説明会ではKaien求人の一例をお伝えしています。ご興味のある方は是非一度利用説明会に足をお運びください。

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます